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アリババグループは7月21日、2023年3月期(2022年4月1日〜2023年3月31日)の決算報告書を発表した。売上高は前期比2%増の8686億8700万元(約17兆1400億円)、純利益は39%増の655億7300万元(約1兆3000億円)、非米国会計基準(Non-GAAP)ベースの純利益は4%増の1413億7900万元(約2兆7900億円)だった。
同社は23年3月28日、組織再編を発表。持株会社制に移行し、全事業を6つの事業グループに分割・独立させ、複数の事業会社も設立した。6つの事業グループとは、クラウドサービス事業の「阿里雲智能(Alibaba Cloud Intelligence)」、中国国内コマース事業の「淘宝天猫商業(Taobao Tmall Commerce)」、生活関連サービス事業の「本地生活(Local Services)」、物流事業の「菜鳥網絡( Cainiao Smart Logistics)」、国際コマース事業の「国際数字商業(Global Digital Commerce)」およびメディア事業の「大文娯(Digital Media and Entertainment)」。
決算報告書では、独立前の各事業部門の業績を明らかにした。
中国国内コマース事業の売上高は、1%減の5827億3100万元(約11兆5000億円)で、全体の67%を占めた。うち小売部門は、消費者需要の低迷やライバル企業との競争、新型コロナウイルス流行によるサプライチェーン・物流の混乱などが主な原因となり、2%の減収となった。
クラウドサービス事業の売上高は、4%増の772億300万元(約1兆5200億円)だった。決算報告書によると、阿里雲智能は現在世界3位、アジア太平洋地域1位のクラウド・コンピューティング企業で、23年3月31日時点で世界28地域に86のアベイラビリティ・ゾーンを展開し、400万余りの顧客にサービスを提供している。
国際コマース事業の売上高は13%増の692億400万元(約1兆3700億円)、調整後のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は56億2000万元(約1100億円)の赤字だった。22年3月期通期の赤字は89億9100万元(約1800億円)だったが、当期は傘下の東南アジアEC大手「Lazada」やトルコのファッションEC「Trendyol」の赤字額が縮小し、事業グループ全体の赤字縮小につながった。
菜鳥網絡の売上高は21%増の556億8100万元(約1兆1000億円)、生鮮スーパー事業「盒馬鮮生(Freshippo)」の流通取引総額(GMV)は550億元(約1兆1000億円)を超え、実店舗数は300を突破した。
決算報告書によると、ソフトバンクグループは依然としてアリババの大株主で、普通株28億3920万9112株、米国預託証券(ADS)3億5490万1139株を保有している。ただし、保有比率は前の期の23.9%から13.9%に低下した。
*2023年7月23日のレート(1元=約19.7円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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