中国初の「カーボンネガティブ」島、観光振興にも一役 山東省・青島市

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中国山東省青島市西海岸新区にある霊山島保護区はここ数年、ソーラー照明や太陽光発電、クリーンエネルギー転換、森林保護の強化などの取り組みを積極的に展開することで、徐々に炭素源を削減し二酸化炭素(CO2)吸収源を増加させ、「グリーン(環境配慮型)新生」の道を歩み始めている。

中国品質認証センター(CQC)は2022年1月、同保護区の20年のCO2排出量がマイナス1333トンだったと認定し、霊山島は国内で初めて「カーボンネガティブ」を実現した島となった。

陸から遠く離れているため、島内ではごみの収集と運搬が常に人々の関心事となってきた。保護区の管区弁公室責任者、劉壮楽氏は「島では毎日平均1.5トンのごみが排出されており、現在はその9割が島外に運ばれ、残りの1割は堆肥となっている」と紹介した。

劉氏によると、霊山島では基準に従い、さまざまなごみの収集場所を明確に区画分けしている。ごみの分別推進に当たり、島内各村はごみ分別早見表を住民に配布するほか、率先して「碳普恵(中小企業や家庭、個人のCO2排出削減を促進するためのグリーン金融プラットフォーム)インセンティブ制度実施計画」を策定し、「碳普恵」のミニプログラムを開発、ごみ拾いなど低炭素型の行動でポイントを獲得し、商品と交換できる仕組みを作った。

保護区は2022年、「低炭素観光達人」の選定や「低炭素達人証明書」発行などの活動を実施し、住民や観光客が炭素削減行動に積極的に参加するよう呼びかけた。

霊山島の生態環境を最大限に保護するため、太陽光発電の普及、海水淡水化プロジェクトの加速、ガソリン車の進入規制、新エネルギー導入促進によるエネルギー消費とコストの削減などさまざまな取り組みを通じて、資源の浪費と環境汚染を減らしてきた。島内には現在、島全体をカバーするソーラー街路灯209基が設置され、太陽光発電が300平方メートルまで広がり、累計発電量は9万キロワット時に達している。

中国品質認証センターによる調査の結果、霊山島は20年にエネルギー消費や農業活動、ごみ処理などの過程で5668トン(CO2換算、以下同)を排出し、森林炭素吸収源により除去された温室効果ガスは7001トンだった。これにより年間の排出量は、差し引きマイナス1333トンだったと結論付けられる。

「カーボンネガティブ」の看板は、霊山島に顕著な観光効果をもたらした。島内には特色ある民宿165軒と海洋牧場2カ所が建設され、観光業態のクラスター効果が生まれている。(新華社青島)

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