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中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は現地時間の8月29日午後0時8分、事前の予告なくオンラインストアで新型スマートフォン「Mate 60 Pro」(RAM12GB・ストレージ512GB版)の販売を開始した。価格は6999元(約14万円)。初回販売分は午後1時5分までに完売した。
中国メディアによると、Mate60シリーズの在庫は十分に確保されており、初回出荷分の在庫は先代機種よりもはるかに多い数百万台に上るという。6月には、ファーウェイが2023年のスマホの年間出荷目標を年初の3000万台から4000万台に引き上げたと報じられていた。
ファーウェイによると、Mate 60 Proは衛星通話ができる世界初の消費者向けスマホで、地上のネットワークが利用できない場合でも、衛星通話の発着信が可能となる。また、同社の大規模言語モデル「盤古(Pangu)」を導入し、よりスマートなインタラクション・サービスを提供するという。
米国の規制によりチップの調達が困難になったことなどが原因で、ファーウェイの売上高に占める消費者事業の割合は減り続けている。業界関係者はMate 60 proが予想よりも早く発売されたことを受け、ファーウェイは最も困難で危険な時期を乗り越えたが、スマホなど先進技術が必要な製品に関しては今後も多くの難関に立ち向かう必要があるとの考えを示した。
米調査会社IDCのデータによると、23年1~3月期に世界で出荷されたスマートフォンは、前年同期比約15%減の約2億7000万台だった。ファーウェイは675万台で、市場シェアは2.5%だった。かつては世界出荷トップを競った同社だが、当期は辛うじてトップ10に食い込んだ。中国市場でのシェアは8.8%で6位だった。
*23年8月30日のレート(1元=約20円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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