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「深圳市玉米好車網絡技術有限公司(Yimi、以下『玉米好車』)」、は2019年3月に数百万元(数千万円)に上るエンジェルシリーズでの資金調達に続き、このほどPre-Aシリーズで「梅花創投(Plum Ventures)」から1千万元(約1億5000万円)の資金を調達した。本シリーズで調達した資金は主にマーケティング活動及びソフトウェアプラットフォームの開発とグレードアップに充てられる予定だ。
WeChatのSNS、決済機能を活用する玉米好車は、2018年6月にWeChatミニプログラム「玉米好車」と「玉米好車微展庁(Yimi Micro-Hall)」を発表し、S2B2Cモデルのオンライン新車販売プラットフォームを構築している。S2B2Cモデルとは、サプライヤー(S)と中小企業やインフルエンサー(B)が協力し、コンシューマー(C)にサービスを提供するビジネスモデルである。玉米好車のプラットフォームは、自動車の在庫情報、オンラインとオフラインを融合させたニューリテールのためのSaaS型マーケティングツール、サプライチェーンおよびローンによる分割払いの金融サービスなどを提供している。またWeChatミニプログラムは数万店のYimiのサービス加盟自動車ディーラーにリアルタイムのオンラインサービスを提供している。2019年上半期現在、玉米好車はすでに華夏銀行、工商銀行、建設銀行、PICC等の金融機関から40億元(約600億円)の与信を受けている。
創業者兼 CEO の黄毓敏氏は、中国国内の自動車販売台数は8年連続世界一であり、自動車市場全体の規模は1兆元(約15兆円)だと語っている。自動車業界において、ブランドライセンスの代表として、「4S店(日本の自動車ディーラーに相当)」が販売を独占する慣習があったが、2017年7 月1日付商務部が施行した「汽車銷售管理弁法(自動車販売管理方法)」により、その慣習は破られた。「自動車販売業者の規模が急速に拡大するにつれて、モバイルインターネットが主な顧客獲得の手段になりつつある。S2B2C を中心とする自動車の新たな販売モデルは革新的なモデルだ」と黄毓敏氏は語っている。
オンライン新車販売において、玉米好車は自動車販売業者を主なサービス対象としている。テクノロジーを利用し統合された自動車のデータベース、サプライチェーンの資金フローとSaaS型顧客獲得ツールなどの情報が自動車販売業者に提供され、顧客の獲得と迅速な成約につながる。現段階で玉米好車の登録業者は1万店を超えているが、2年以内に登録業者を5万店以上、GMV(総流通総額)を500億元(約7500億円)とすると同社は計画している。
ビッグデータによって自動車販売業者の経営コストを削減し、顧客獲得能力と顧客転換率を高めることができる玉米好車は、自動車販売業者の利益分割に参与せず、自動車販売業者に新たな利益をもたらしている。これは同社のコアコンピタンスの一つだという。
梅花創投のパートナーである呉世春氏は、販売チャネルの拡大をもたらした自動車のニューリテールモデルは消費者を中心としているため、金融機関や自動車販売店、消費者をオンラインでつなぐ玉米好車のプラットフォームは将来大きな成長が見込めると語った。
玉米好車はすでに次シリーズの資金調達を計画している。資金は主にマーケティング活動、ソフトウェアの開発とアップグレードおよびサプライチェーンの統合に使われるという。
(翻訳・桃紅柳緑)
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