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垂直に離着陸し「空飛ぶクルマ」と呼ばれるeVTOL(イーブイトール、電動垂直離着陸機)メーカーの中国上海峰飛航空科技(オートフライト)は、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで17日まで開催される「ドバイ・エアショー2023」に、有人eVTOL「盛世竜」を出展した。期間中、UAEの航空会社ファルコン・エイビエーション・サービスと協力協定を結んだ。双方は中東地域における「次世代エアモビリティー(AAM)」の発展を共同で促進する。
ファルコンは中東・アフリカ地域を対象とする商業航空の先行企業で、さまざまな機種の運航と航空支援業務に従事し、年間7万人の旅客にサービスを提供している。UAE政府AAM戦略の重要な協力パートナーでもある。観光用、貨物運送用、空飛ぶタクシー用のeVTOLを中東に導入する予定。
上海峰飛は今回のエアショーで、中国eVTOLメーカーの代表格として脚光を浴びた。ファルコンとの締約締結は、UAEと周辺地域のさらなるエアモビリティー変革に寄与することになる。その最新の有人eVTOL「盛世竜4号機」は、最大離陸重量2トンで、最大航続距離が250.3キロを記録した。貨物輸送用eVTOL「凱瑞鴎」は2024年、中国民用航空局(CAAC)から耐空証明を取得し、生産を開始する見通しという。eVTOLの商業利用を推進中で、今年初めには、eVTOLなど次世代航空機を運航するEVFLYから、「盛世竜」と「凱瑞鴎」合計205機を受注した。第一段階として、貨物輸送用eVTOL10機がUAEやサウジアラビアの航空物流サービスに導入される予定。10月には、UAEの通信大手エティサラートと共同で、中東最大級のIT見本市「GITEX GLOBAL2023」に参加し、中東におけるeVTOLの技術開発とマーケティングで協力していく方針。
上海峰飛は、ドイツに設計・認証センターを設立し、米国には北米ビジネスセンター、中国には研究開発製造センターを構える。「小さなものから大きなものまで、モノからヒトまで」の戦略計画に基づき、延べ1万回の遷移飛行を成功させ、eVTOLでの島への物流、臓器移植、緊急物資輸送、商業貨物運送などを先駆けて実用化している。(新華社上海)
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