アリババ出身のCEOたち 在籍時に学んだこと

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アリババ出身のCEOたち 在籍時に学んだこと

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中国IT大手のアリババグループは先月、馬雲(ジャック・マー)氏の会長退任で経営幹部の世代交代を終えた。創業から20年間で時価総額が4300億ドル(約46兆円)を超えたのは、時機をつかみ競争に勝ったことに加え、企業文化を確立したことが大きな要因だろう。

「ニューエコノミー企業のうち組織力が優れているのはアリババだけで、当社を含む他の企業はいずれも不合格だ」中国O2Oプラットフォーム大手「美団点評(Meituan-Dianping)」の共同創業者でシニアバイスプレジデントの王慧文氏はこう話した。

アリババの組織力はどこが優れているのか。36Krは、アリババ出身として注目される創業者3名に考えを聞いた。

「アリババ関係者は創業を好み、変化のチャンスがあれば突き進む」 佰万倉の楊寧氏

「私はアリババで28番目の従業員だ。入社当初は技術を除き、顧客サービス、サイト運営、セールス、編集まで全てをこなした」

「アリババは、私の起業に多大な影響を及ぼした。なかでも馬雲氏の存在は非常に大きい。キーワードは未来を見通す目線、広い心、人を育てるの3つだ。目線を遠くに向ければ未来のチャンスがみえてくる。さらに許容と協力という気持ちが必要で、馬雲氏も『悔しさが男の気持ちを大きくする』と言った。また良い人材の発掘には人材教育の能力が欠かせない」

「現在は、工業製品のワンストップ調達ソリューションを提供するスマートECプラットフォーム『佰万倉(BWCMall)』を運営している。アリババの価値観『顧客第一』から影響を受け、当社も顧客を最優先としており、サービスこそ最も重要と考えている」

「アリババは人材を多く輩出し、インターネット業界に影響を及ぼした」 海拍客の趙晨氏

「私はアリババに9年間在籍した。アリババの越境ECモール『天猫国際(Tmall Global)』の責任者を務め、チームを率いてゼロから事業を起こし、2015年の退職時には事業規模が20億元(約300億円)まで拡大していた。ゼロからプロジェクトを起こしたこの経験は貴重な財産となっている」

「私が運営する育児用品ECプラットフォーム『海拍客(Hipac.cn)』の打ち立てた企業文化や価値観はアリババととても似ており、顧客第一、誠実さ、変化への対応、チーム協力がまるで血液のように組織の細部にまで浸透している」

「アリババは、私たちに多くの貴重なものをもたらした。社内にいる時は気づかないが、外に出ると有難さが身に染みる。アリババで学んだ平等、シンプル、開放、透明という価値観は実に素晴らしいと思う」

「アリババは一時代を切り開いて多くの人材を生み出し、インターネット業界全体に影響を与えた」

「アリババ出身の創業者には大きな成功が求められる」 精準学の楊仁斌氏

「アリババ出身の創業者というレッテルを貼られた私はむしろ、アリババの手法を踏襲せず、経験主義に陥らないよう常に気をつけている。また、アリババ出身の創業者には大きな成功が求められるため、投資家たちが過度な期待を抱かないよう、創業における困難とリスクを強調するようにしている」

「アリババでは使命、ビジョン、価値観というつかみどころのない概念が、非常に現実的な意義を持つことを学んだ。私がAI活用オンライン教育サービスを提供する『精準学(Jingzhunxue)』を立ち上げた際に自らに課した使命は『子供たちに生涯にわたる学習能力を身につけさせること』だ。人工知能(AI)を使った適応学習アルゴリズムシステムの構築により学生の成績向上をサポートすることは、非常に有意義な事業だと考えている」

「企業文化とは壁に掲げられた単なるスローガンではなく、社内の会議や検討プロセスにおいて従業員一人一人がとっさに発してしまう『生まれ故郷の方言』のように身近で体に染みついたものであり、それがまさに当社にとっての文化なのだ」
(翻訳・神戸三四郎)

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