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中国の自動運転車開発企業「新石器慧通科技(Neolix Technologies)」が先月末、ネット通販で中東最大手の「noon.com」と戦略的提携関係を結び、同社から自動運転車5000台を受注した。両社は中東地域で無人車両を活用したスマートサービスプラットフォームを構築していく。
新石器によると、同社は今年第4四半期からnoon.comと共同でUAE(アラブ首長国連邦)のドバイやアブダビなどに無人車両を投入し、移動販売や商品配送に活用していく。今後はサウジアラビアなどの中東地域や北アフリカなどで、段階的に運営範囲を拡大していく予定だ。ドバイのランドマーク「ブルジュ・ハリファ」周辺では24時間体制で稼働する。
新石器は2015年、本格的にレベル4(L4)の自動運転車開発に着手した。今年は江蘇省常州市に製造拠点を構えたほか、5月にはシリーズAで「雲啓資本(YUNQI PARTNERS)」、「耀途資本(Glory Ventures)」から約1億元(約15億円)を調達している。これによって開発チームの拡大や自動運転車の量産化にはずみがついた。
提携先のnoon.comはドバイに本社を構える中東のEコマースプラットフォームで、UAE、サウジアラビア、エジプトで事業を展開している。同社はUAEの政府系不動産開発大手エマール・プロパティーズとサウジアラビア政府系ファンドの公的投資基金(PIF)が10億ドル(約1100億円)を投じて設立した。エマール・プロパティーズは世界一高い超高層建築物ブルジュ・ハリファや世界最大級の商業施設ドバイ・モールを手がけており、創業者のモハメド・アリ・アラバール氏は、ドバイ首長国首長でUAEの副大統領兼首相のムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム氏の主席顧問を務める人物だ。
新石器はnoon.comとの協業に踏み切った理由として、ドバイにおけるEコマースの普及率が中国よりも大幅に低いこと、また1年を通じ酷暑の季節が長いという環境要因のために物流費用が中国の数倍にも及ぶことを挙げた。新石器の自動運転車を投入すれば、物流の無人化によって配送コストが削減され、オンラインとオフラインを融合した商品サービスが提供でき、宅配の利便性を体験してもらうことによって顧客のアクティブ度を上げることができるとみている。
新石器はnoon.comの他にも中東で新たな顧客を得る可能性がある。今月ドバイで開催されたIT見本市「GITEX 2019」では、UAEの通信事業会社エミレーツ・テレコミュニケーションズのブースに新石器の自動運転車両が展示された。新石器によると、この5G対応車両は中東地域で宅配事業や小売事業用として使用される予定だ。現段階では受注台数は確定していないという。
(翻訳・愛玉)
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