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製薬大手の武田薬品工業が、中国での研究開発協力を加速させている。同社の研究開発を率いるアンドリュー・プランプ取締役がこのほど、上海市で開かれた「2024武田研究開発中国イノベーションフォーラム」で取材に応じ、中国に本部を置くアジア太平洋研究開発センターの取り組みについて語った。
プランプ氏によると、同センターは新薬の世界同時開発の実現を進めており、同社の主要臨床試験への参加率は100%、早期試験への参加率は約50%に上る。本部は上海で、シンガポール、韓国、オーストラリアにも拠点を構え、世界中の革新的でファースト・イン・クラス(画期的医薬品)とベスト・イン・クラス(既存薬に対して明確な優位性を持つ医薬品)の可能性のある医薬品を中国とアジア太平洋地域の患者にできるだけ早く届けようと力を注いでいる。
同センターがオープンイノベーションの開拓を積極的に進め、パートナーと共に中国のイノベーションエコシステムを構築し、世界の医薬品イノベーションに貢献していることは注目に値する。プランプ氏は「世界の医薬イノベーションの重要なエンジンである中国は、日増しに充実するイノベーション環境と積極的な政策支援によって、わが社の世界的な発展に新たな推進力を注ぎ込んでいる。特にアジア太平洋研究開発センターの本部がある長江デルタ地域(上海・江蘇・浙江・安徽1市3省)は医薬産業の高度化やスマート化、国際化が進んでおり、わが社の開発理念とも一致している」と語った。
同社はオンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系・炎症系疾患の三つを重点領域とし、患者に画期的な医薬品や治療法を提供するための連携を積極的に強化している。世界で6品目が臨床試験段階にあり、中国では2018年以降、新薬14品目が承認されている。(新華社上海)
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