ブレーキ・バイ・ワイヤの中国新興、シリーズCで220億円超を調達 外資寡占を崩す「国産の力」

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シャシー(車台)の電子制御システムを手がける「利氪科技(Leekr Technology)」がこのほど、シリーズCで10億元(約220億円)超を調達した。出資者は、杭州富春湾新城発展基金、賽沢資本、合肥市建投集団のほか、自動車大手の奇瑞控股集団(Chery Holding Group)傘下の瑞丞基金など。調達した資金は、生産能力の拡充、納品体制の強化、グローバル事業の加速などに充てられる。

出資者の合肥市建投集団は地元産業向けの投資プラットフォームで、市内にある複数の新エネルギー車(NEV)関連企業に出資している。2020年には新興電気自動車(EV)メーカー「蔚来汽車(NIO)」に70億元(約1500億円)を出資し、同社の事業拡大を支えた。

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利氪科技は21年に設立され、わずか3年で総額20億元(約440億円)近くを調達した。中国の自動車業界はここ数年で、電動化・スマート化へと大きく舵を切った。シャシーの電子制御システムのなかでも、ブレーキを電子制御する「ブレーキ・バイ・ワイヤ(BBW)」システムは、NEVのブレーキ性能を大幅に向上させられるうえ、回生ブレーキ機能によって航続距離を大きく伸ばすことができるため、急速に普及している。

調査会社の蓋世汽車研究院によると、24年1~4月のBBWシステム(ワンボックスソリューション)搭載台数で、独ボッシュが中国シェア53.9%で首位の座を維持した。搭載台数は92万8000台だった。

しかし、弗迪動力(FinDreams Powertrain)が2位に、伯特利(Bethel Automotive Safety Systems)が3位につけたほか、利氪科技も7位に入るなど、中国メーカーがシェアを拡大しており、中国のBBW市場で外国企業の絶対的優位が揺らぎ始めていることが明らかになった。

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*1元=約22円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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