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世界のエネルギー市場がクリーン化、低炭素化、スマート化へと大きく舵を切る中で、水素エネルギーの可能性に注目が集まり、その生産能力や生産技術に対する需要が高まっている。
中国は水電解水素製造設備の世界最大の輸出国であり、多くの関連企業がこの旺盛な需要を見込んで海外展開を加速している。
たとえば、中国の省エネ設備大手「双良節能系統(Shuangliang Eco-Energy Systems)」は2024年1月中旬、オマーンの新エネルギー事業を総額5832万ドル(約87億円)で落札したと発表した。同事業には、グリーン電力によるスマート水素製造設備(4000Nm3/h)などが含まれる。オマーンのほかにも、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどの中東諸国は近年、石油などの従来型エネルギーへの依存度低減を図り、水素エネルギーの開発計画を相次いで打ち出している。
また、双良節能系統の親会社、双良集団(Shuangliang Group)は24年6月25日、オーストラリア最大のグリーン水素プロジェクトの開発事業者と提携に向けた覚書を締結したと発表した。同事業の総投資額は100億ドル(約1兆円)に上る。完全に稼働が始まると、年間50万トンのグリーン水素が生産できるようになるという。
このほか、24年に入ってからは隆基氫能(LONGi Hydrogen)や三一氫能(SANY Hydrogen)をはじめとする複数の中国企業が、水素製造設備やトータルソリューションの輸出など、海外展開の進捗状況を続々と発表している。
*1ドル=約161円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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