ソニーのAI研究成果は、中国のクリエーター支援にも一役

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ソニーグループの中国研究開発拠点、ソニーR&Dセンター「China Laboratory」(以下、ソニー中国研究院)の竹中幹雄院長はこのほど、上海市で取材に応じ、人工知能(AI)の分野では、同研究院はもとより、ソニーグループもAIやロボットの研究に力を入れていると語った。優れた技術に基づくプラットフォームを提供することで、クリエーター一人一人が力を発揮できるようにし、創作の質と効率を向上させたいと考えているという。
 
データによると、中国の漫画・アニメ・ゲーム市場はここ数年、急速に発展しており、ソニーが手がけるハードウエアやソフトウエア、エンターテインメントコンテンツなどの多角的な事業構造において、世界市場の50%以上の収益がエンターテインメント事業から生み出されている。中国のエンターテインメントコンテンツの消費者とソニーの関連事業は密接に結び付いている。
 
ソニーグループ中国副総代表でソニー中国総裁の吉田武司氏によると、ソニーは中国のアニメ・ゲームのユーザーやクリエーターとはいずれもつながりを保っており、同社はクリエーターを支援し、創作活動を継続的に推進し、作品の品質を向上させ、創作サイクルを短縮し、創作コストの削減を支援することを目標の一つにしているという。
 
中国の動画配信大手、嗶哩嗶哩(ビリビリ)の主催による大型展示会イベント「BilibiliWorld(BW)2024」が12~14日、上海市で開かれた。ソニーは、実在の人物や場所を3次元デジタルデータに変換して再現するボリュメトリックキャプチャー技術など、コンテンツクリエーターの力になる一連の最先端技術を出展し、中国のアニメやゲームのユーザーやクリエーターと対面での交流を図った。
 
竹中氏によると、ソニー中国研院では新たなAI技術を模索する際、まず倫理・道徳的かつ責任ある方法で創造力を高めるよう確保し、AIとロボットを組み合わせた新しい画期的な研究に取り組んでいる。この研究開発の成果は、将来的に人間の作業負担を軽減し、創作の質と効率の向上につながると考えており、現時点でソニーグループ全体の研究開発の方向性の一つにもなっている。
 
同社がさまざまな場面でのAIの活用模索に着目していることは特筆に値する。同研究院と上海交通大学は、AI技術とロボット工学を組み合わせ、高齢者や障害者が自力で食事できるようにする共同研究を推進している。同社は技術の力を借りて人間の作業負担を減らすとともに、人間性重視の立場に立った支援を強化することを期待している。

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(新華社上海)

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