バイトダンス、最新VRヘッドセット「PICO 4 Ultra」を発表 MR機能搭載で8万円台から

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バイトダンス傘下の仮想現実(VR)デバイスメーカー「PICO Technology(小鳥看看科技)」(以下、PICO)は8月20日、MR(複合現実)機能を搭載した最新のVRヘッドセット「PICO 4 Ultra」と、両足に装着するモーショントラッカーを発表した。

同製品はすでに販売されている「PICO 4」の上位機種で、デバイスとソフトウエアの双方で大きな進化を遂げている。

PICO 4 Ultraは米クアルコムのSoC「Snapdragon XR2 Gen2」を搭載し、フルカラー3200万画素の両眼パススルーカメラとiToFセンサーを内蔵、優れたパフォーマンスと立体感のある高精細映像を実現した。

また、空間上に複数の仮想スクリーンを同時に開いて並べることのできるパノラマワークスペースも追加され、複数のタスクを効率的かつスムーズに処理できるようになった。この機能を支えるセンサーとして、本体にはSLAM(自己位置推定)用のトラッキングカメラ4つ、環境認識用のフルカラーカメラ2つとiToFセンサーカメラ1つを搭載している。

PICO 4 Ultra

独自開発の環境認識アルゴリズムを搭載したPICO 4 Ultraは、実際の環境に基づいて仮想環境を再構築できるため、ユーザーは仮想世界と現実を違和感なく自由に行き来できる。

高い互換性を備えているため、米アップルのiPhone15 ProシリーズやVision Proなどで撮影した空間ビデオや画像を、アルバムに取り込んで直接見ることができる。

PICOの新製品発表会

ヘッドセットの本体重量はわずか580g、前後の重量バランスを考慮した設計で快適な着け心地に仕上がっている。メモリ12GB、ストレージ256GBを内蔵し、動作もスムーズだ。

加えて、ダンスなど全身を大きく動かしながら撮影することを想定し、両足に装着する「PICOモーショントラッカー」も発表された。片足27gと軽量ながら、バッテリーは約25時間使用可能。激しい動きでも快適な着用感を得られるよう、足に触れる部分には人体工学に基づいたソフトパッドを使用している。

トラッカーは電源を入れると自動的にヘッドセットとペアリングされ、ユーザーが立った状態でトラッカーを見下ろす動作をすればキャリブレーションが完了する。IMU(慣性計測装置)方式と遠赤外センサーを組み合わせたトラッキング方式を採用し、正確で安定したトラッキングを可能にした。

今回発表された新製品はすでに中国で予約販売を開始しており、9月2日から天猫(Tmall)や京東(JDドットコム)などのECサイトで発売される。販売価格はPICO 4 Ultraが4299元(約8万7000円)、PICOモーショントラッカーが1組399元(約8000円)。

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PICOは産業のDX(デジタル変革)を後押しするため、MR技術をさまざまな産業にも応用する方針を明らかにしている。今後はスペックや性能、機能の異なるさまざまな製品を投入するとともに、ワンストップ型のツールプラットフォームやSDKツールを提供して、各企業のニーズに特化したソリューションの開発を進めていく考えだ。

*1元=約20円で計算しています。

(翻訳・畠中裕子)

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