作業効率は熟練職人の10倍、完全自律型塗装ロボットが変える中国の建築現場

建築分野のスマート化に取り組む「蔚建科技(WEI BUILD)」がこのほど、シリーズA++とA+++で総額1億2000万元(約24億円)以上を調達した。それぞれ、厦門建発集団(Xiamen C&D)と独秀資本(Unicorn Capital Partners)が主導し、瑞弈資本(RayVC)と線性資本(Linear Capital)が参加した。

蔚建科技は2020年に設立され、ロボットのコア技術とアルゴリズムの研究開発、実用化に注力し、内装壁面塗装ロボットと鉄筋加工センターを手掛ける。

内装工事に使用されるスマートロボットのシリーズには測量ロボット、左官ロボット、パテ処理・塗装ロボットなどがある。建設現場の複雑な環境下で完全に自動で作業でき、検知、移動、品質要件に従ったタスクの実行が可能だ。

同社の梁衍学CEOは「建築プロセスをパラメータ化し、ロボットにデジタル化した指示を与えて自主的に実行できるようにしている」とし、「現在市場に出回っているロボットは、自力で移動できるが作業ができない、あるいは作業はできるが移動はできないものばかりだ。私たちは移動も作業もできるロボットを目指した」と語る。

ロボットが屋内の決められた範囲で独立して作業するには、一定の検知能力と判断能力が求められる。屋内の壁面の状況をロボット自らが判断し、下地、パテ処理、塗料という3つの塗装工程をひとつずつ実施する。

ロボットの作業効率は熟練職人の10倍以上になる。左官職人が1日に作業できるのは40~50平方メートルだが、ロボットなら平均で1分間に1.2平方メートル、1日で少なくとも500平方メートルの壁面処理が可能だ。

もうひとつの主力である鉄筋加工センターは、鉄筋のスマート加工システム、ユニット成型システム、ねじ切り加工センターなどを含む。こうしたシステムにより、鉄筋加工に必要な作業の手間を減らして生産効率を向上させ、建設業界に革命をもたらすことが期待される。

(画像提供:蔚建科技)

中国の建設ロボット開発はまだ初期の段階にある。その中で蔚建科技は、全自動塗装ロボットと鉄筋加工システムというニッチな分野に取り組む唯一の企業として、市場シェアは100%だ。

海外市場も視野に入れており、梁CEOは「まず香港や台湾で事業を拡大し、その後シンガポールや中東に進出する」と話す。さらに、海外市場では労働力不足が大きな課題であり、それをロボットによって緩和することができると指摘した。

梁CEOは東京工業大学の博士課程を修了し、ロボットの運動規則や動力学、動作の最適化、寿命予測、オフラインプログラミング、ロボットクラウドプラットフォームなどの分野を専門とする。またCTOを務める毛家振博士はシンガポール大学で機械工学を専攻し、30種類以上の建築ロボットやスマート製品を開発した経験を持つ。

*1元=約20円で計算しています。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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