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iPadひとり勝ち状態のタブレット市場において、Android OSのタブレットが生き残るのは難しい。残り少ない戦えるメーカーの一つに、ファーウェイが挙げられる。リーク情報によれば、ファーウェイが開発するタブレットの新製品は、iPad Proに酷似したものとなっている。
スマートフォンニュースを専門とする91mobilesの報道によると、ファーウェイはパンチホール型ディスプレイを持つタブレットを開発しており、同様なデザインは史上初だ。当該製品の開発コードネームは「Marx」で、磁気キーボードとスタイラスペン「M-Pen」を備える。新製品のリークで知られるEvan Blass氏によると、タブレットの正式名称は「ファーウェイMatePad Pro」で、彼はタブレットのレンダリング画像をもリークした。
リークされた画像をみる限り、ファーウェイMatePad Proは全面ディスプレイを採用し、ベゼルが非常に薄くなっている。パンチホール型の前面カメラを採用し、指紋センサーを持つHOMEボタンはなく、ディスプレイ内指紋センサーを採用した可能性がある。背面カメラは突起のあるデュアルカメラで、LEDフラッシュを持つ。この点ではMediaPad M6 10.8バージョンと類似している。
MatePad Pro本体下部にはUSB Type-Cコネクタがあり、その両側にあるのがスピーカーだ。3.5mmイヤホンジャックがあるかどうかはまだわからない。画像では磁気キーボードを使用しており、吸着の場所は先代製品と同じと思われる。
M-Penスタイラスペンがサムスンの製品のように本体スロットに内蔵されるのか、それとも本体側面に設置されるのかは不明。91mobilesは画像からスタイラスペンが磁気でタブレットの側面に吸着され、無線充電が可能だと推測している。
画像からデザインの大半を判断できるが、製品スペックやリリース時期についての情報はなかった。91mobilesの推測によると、ファーウェイMatePad Proはフラグシップモデル級のスペックを持ち、ファーウェイ独自の「Kirin 990」プロセッサーを搭載し、8GBのメモリと256GBのストレージを持つという。先代のMediaPad M6は発売からまだ4ヶ月しか経っていないため、新製品は来年年初に発表される可能性が高い。
大型ディスプレイを持つスマートフォンと薄型ノートパソコンの強みが明らかになる中、タブレットの存在価値が薄まってきている。iPadの各価格帯をカバーする多種多様な商品を前に、Android OSのタブレットは生き残りが難しくなっている。ファーウェイが突破口を開こうとしても、簡単にはいかないだろう。
IT専門の調査機関IDCのデータによると、2019年第2四半期の中国でのタブレット出荷台数は561万台であり、対前年比で2.3%増えた。iPadは昨年と比べほぼ横ばいのなか、ファーウェイの出荷台数シェアは27.4%と、対前年比で17%も伸びた。今年6月に発売されたMediaPad M6 10.8バージョンは発売から5分で3万台売れ、売上高が1時間で1億元(約15億円)を超えた。
ファーウェイの売上高は中国国産ブランドでトップだが、国内シェアでもアップルに遠く及ばない。世界市場をみると、IDCのデータによれば、第2四半期おいてファーウェイの出荷台数は330万台で世界第3位だが、シェアは対前年比で6.5ポイント減の10.3%にとどまった。アップルは出荷台数1230万台で、シェアは対前年比6.1ポイント増の38.1%と他を大きく引き離している。タブレット市場の競争に打ち勝つファーウェイの道程は険しい。
トップ画像は91mobilesの提供。
(翻訳:小六)
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