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中国吉林省長春市の500キロボルト送電線「金慶1号線」「金慶2号線」の点検現場でこのほど、ドローンによる点検が行われた。送電大手、国家電網傘下の国網吉林省電力超高圧の送電・維持管理員がドローン2機を飛ばし、うち1機が高度120メートルのあらかじめ設定した地点でホバリングして信号を中継、もう1機は8キロ離れた無信号エリアまで飛行し、計画ルートに沿って自動的に検査画像を撮影し、信号受信区域から遠く離れた場所で精密な自動巡回点検を成功させた。
これは中国の電力業界が初めて投入・運用した「携帯型中継一体式ドローン」で、中継技術により信号を増幅、拡大したり転送したりすることで、信号伝送中に発生する減衰やひずみなどの問題を解決し、長距離や複雑な環境下でも効果的に信号を送信できる。この技術は携帯電話通信や緊急救援、産業、自動化などの分野でも広く応用できる。
同社運用検査部の韓春城副主任によると、送電線の点検作業を行う場所には山や川、森林地帯も多く、信号の遮断や中断などの問題があり、従来のドローンでは複雑な環境下での作業が完了できなかった。中継一体式ドローンは遠隔相互作用能力を備え、2機のドローンが共同で任務を遂行する。1機は作業機として送電線の巡回検査を行い、もう1機は中継機として安定的な信号伝送リンクを確立する。これにより直線作業距離が延長され、信号伝送の安全性と安定性が向上した。2機はモード変換により作業と中継の任務を入れ替えることもできる。
同部のスタッフ、梁宝慶さんは、「試算したところ、このモデルは強力な画像伝送能力と抗干渉性能により検査データをリアルタイムで安定的に伝送でき、巡回検査の直線距離が従来の3キロから12キロに伸び、範囲は4倍に拡大し、検査効率が約3倍向上した」と話した。【新華社長春】
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