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中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)は3月19日、2024年10〜12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比11%増の1724億元(約3兆6000億円)で市場予想を上回った。人工知能(AI)技術の活用による広告プラットフォームの高度化や、SNS「微信(WeChat)」の動画投稿サービス「視頻号」のユーザーエンゲージメント向上、そして主力のゲーム事業の堅調な伸びが業績を支えた。調整後純利益は30%増の553億元(約1兆2000億円)だった。
AI分野への積極投資も際立った。AI関連プロジェクトへの資本支出は390億元(約8200億円)に達し、市場予想の260億元(約5500億円)を大きく上回った。現在、自社開発の大規模言語モデル(LLM)「混元(Hunyuan)」に加え、話題のAIスタートアップDeepSeek(ディープシーク)の基盤モデル「R1」の主力サービスへの導入も進めている。AI事業による成長期待の高まりを背景に、テンセントの株価は年初から約20%上昇している。
同時に発表した24年12月期決算は、売上高が前の期比8%増の6603億元(約13兆9000億円)、調整後純利益は41%増の2227億元(約4兆7000億円)だった。
事業別では、ゲーム事業の売上高が10%増の1977億元(約4兆2000億円)で、うち国内が10%増の1397億元(約3兆円)、海外が9%増の580億元(約1兆2000億円)といずれも市場予想を上回った。
広告事業も堅調で、マーケティングサービスが20%増の1214億元(約2兆6000億円)に伸びた。フィンテックおよび企業向けサービスは4%増の2120億元(約4兆5000億円)だった。
*1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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