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10月半ば、本革など高級素材を使用しているラグジュアリースマホメーカー「8848鈦金(8848TITANIUM)」が来年第1四半期に新機種「M6」を発売すると発表した。キーワードは「5G」と「若返り」だ。
M6はシリーズ全機種が5G対応だ。来年初めに発売するということは、今年は新機種を発売しないということを意味する。同社の「M5」シリーズは昨年8月に発売されており、「1年1機種」の慣例からするとM6の発売は半年前後遅れることになる。
同社総裁の周佳氏によると、このような決定をしたのは、今年下半期であれば新機種が4Gであろうが5Gであろうがユーザーにとっては難しい選択を迫られることになるからだという。もしも4Gスマホにした場合は間もなく5Gのサービスが始まることが、5Gスマホにした場合は今年下半期の時点で通信環境が完全には整備されていないことが、それぞれネックになる。そこで来年上半期に発売することを選択したという。同社は半年分の利益を失うかもしれないが「そうするより他になかった」と周総裁は語った。
注目すべき点は、「ラグジュアリースマホ」としてM6のスペックは優れており、主流フラッグシップモデルの水準に達していることだ。
M6シリーズはCPUにクアルコムの次世代フラッグシップチップである「Snapdragon865」を採用。カメラは最高で1億画素、容量は最大で12GBメモリーと1TBストレージ。そして6.01インチのAMOLEDディスプレイを採用するなど、前モデルよりも更に主要ブランドのフラッグシップモデルに近いスペックだ。発売時にはプライベートアシスタントサービスも開始する予定だという。目玉となるのは人によるサービスを行う点だ。AIアシスタントではまだユーザーに優れたサービスを提供できないとし、人によるサービスを採用した。販売価格は1万2999元~1万6999元(約20~26万円)である「M5」シリーズと同程度にする予定だという。
ラグジュアリースマホはスペックを売りにしていないとはいえ、ハイスペックにすることでよりハイテク感を持たせることもスマホの選択要素の1つとなる。このほか、若い企業家などのユーザーも増えてきており、これらのユーザーはテクノロジー商品に詳しいため、彼らのニーズを満たすにはより高いスペックが必要となる。周総裁によると現在同社スマホのユーザーは20%近くが「80後(1980年以降生まれの世代)」だという。
8848鈦金は2015年から販売を開始しているが、スマホベンチャーにとって理想的な時期とは言えなかった。過去4年間でスマホ業界は再編がすすみ、シェアはファーウェイ、シャオミ、OPPO、サムスン、アップルなど大手企業に集中し、小規模メーカーは徐々に淘汰されている。しかし8848鈦金はこれと逆行し、ラグジュアリースマホという位置づけで安定した地位を築いた。不動産大手「万科集団(vanke)」の創業者であり、エベレスト登頂に成功した王石氏を広告に起用することで一定の知名度も獲得している。
周総裁によると、ラグジュアリースマホはニッチなカテゴリだが、技術交代の影響を受けず、常にニーズはあるという。同社スマホのユーザー規模は突然増えることはないが、減ることもない。今年のシェアは去年とほぼ変わらず、販売量は年間10万台前後だという。
(翻訳・山口幸子)
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