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今年は、健康食品業界で目を引く話題が多い。体脂肪を減らす代替食品、植物性たんぱく質、無糖飲料などの分野に多くの起業家が登場している。そうした中、同業界に参入したのが食品栄養データベースや体重管理などのツール系アプリを手がけてきた「薄荷健康(boohee)」だ。
2008年創業の薄荷健康は、基礎代謝の計算測定、レシピ記録、カロリー記録を通じて体重管理するという健康管理ツールを提供していたが、収益化の問題に直面した。それを解決するために、同社はダイエットサービスを展開。2013年にはEC(電子商取引)を始めたが、集客チャネルとダイエット特化型コミュニティにおけるトラフィックの限界を感じたため、自社ブランド製品の開発に乗り出した。
創業者の馬海華氏によると、昨年1年間の調査研究および観察の結果、薄荷健康は健康食品の可能性について大きな期待をもっており、今年初め、事業の中心をウェイトコントロール、健康管理から健康志向、栄養管理といった分野に全面的に転換した。
薄荷健康が提供したデータによると、今年の売上高の20%はダイエットユーザーによるもので、80%は母子、児童、男性といった一般消費者によるものだ。馬海華氏は、同社では、健康食品を中心としたEasy Fun、Easy Ace、Easy Sといった食品シリーズを開発し、例えば、鶏肉ソーセージ、代替食パウダー、コーヒー、ミルクティー、ゼリー、オートミール、乾燥ヨーグルトなど、朝食、代替食、間食、追加食等のあらゆる飲食シーンに対応する商品を網羅していると語っている。
食品データベースに基づいた研究開発
その他の食品スタートアップ企業と比べて、薄荷健康は食品データベースに競争優位性を持っている。まず、10年以上蓄積されたインターネット食品データベースがある。同社はテンセント(騰訊控股)、ファーウェイ(華為技術)を含む複数の大手IT企業のデータサービスプロバイダーであり、食品データベースには7大栄養素と40種類以上の栄養データ、50万件の食品データが収録されている。2つ目は、およそ100万人のアクティブユーザー(DAU)が毎日記録する健康データと飲食習慣だ。6000万人のログインユーザーのデータは薄荷健康の製品開発の基盤となる。
薄荷健康の製品は今年初めに発売されたが、現在までにその販売数は5倍以上に伸びている。Easyシリーズは今年発売された当初、ひと月当たりの売上高が約600万元(約9300万円)だったが、今年9月の売上高はすでに3000万元(約4億6000万円)を超えている。
サブスク会員サービスの導入
マーケティングに関しては、薄荷健康はTik-Tok(抖音)、ウェイボー(微博)、WeChat(微信)などのセルフメディアプラットフォームにオリジナルの健康コンテンツを一斉配信し、健康ジャンルのインフルエンサーとクリエイティブ動画を通じ、1千万人近いファンの注目を集めた。コンテンツの総再生回数は16億回に達している。
マーケティングPRだけではなく、薄荷健康は最近、Easy会員というサブスク会員サービスを始めた。会員はカスタマイズされた健康レシピ、スマート飲食分析およびアドバイスを受けられるほか、食べ物の写真による食事カロリー算出サービス、パッケージの食品成分表解読サービス、AI栄養士等の機能や会員専属のオーダーメード食品などが利用できる。
Easy会員は9月のサービス開始以降、すでに16万人のアクティブ会員を獲得している。会員継続率は70%で、目標は年末までに会員22万人を達成することだ。
薄荷健康のチームスタッフは現在計170人前後で、会社は上海にあり、中心チームはシリアルアントレプレナー(連続起業家)だ。同社はすでにシリーズBの資金調達を完了している。既存株主は「SIG」、「DCM」、「高通創投(Qualcomm Ventures)」、「晨興資本(Morningside Venture Capital)」だ。
(翻訳・桃紅柳緑)
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