中国AIチップ企業「Axera」、シリーズCで200億円超を調達 女性CEOが舵取り

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中国の人工知能(AI)チップメーカー「愛芯元智半導体(Axera Semiconductor)」がこのほど、2024年末にシリーズCで10億元(約200億円)超を調達したと発表した。24年の中国半導体業界で最大規模の調達額となる。

今回の出資者は、寧波通商控股集団や寧波市鎮海産産業発展基金、重慶両江基金、元禾璞華(Hua Capital)など。調達した資金は、次世代AIチップの開発、量産化の加速、マーケティングに充てる方針だという。

2019年5月に設立された Axeraは、浙江省寧波市に本社を構え、これまでに複数世代のAIチップの開発と量産を成功させている。独自開発したAI画像信号プロセッサ(AI-ISP)技術「愛芯智眸(AXProton)」や混合精度ニューラルネットワークプロセッサ(NPU)技術「愛芯通元(AXNeutron)」を武器に、エンドコンピューティング、自動運転、エッジAI、ロボティクスなど多様な分野向けに製品を展開している。

とくに第3世代のNPU「AX650N」は、大規模言語モデルのエッジ実装を可能にする中国初のチッププラットフォームとして注目を集めている。自動運転分野では、基本レベルの先進運転支援システム(ADAS)向けの「M55H」と中・高性能クラス向けの「M76H」がすでに量産に入っており、近く海外向け次世代ADASチップも打ち出す予定となっている。

最高経営責任者(CEO)の仇肖莘氏は気鋭の女性起業家として知られる。1991年に清華大学の修士課程を終了し、南カリフォルニア大学の博士課程に進む。博士号取得後は米通信大手のAT&Tや米半導体大手のブロードコムで実績を積み、2018年に帰国。中国ファブレス半導体大手の紫光展鋭(UNISOC)の最高技術責任者(CTO)を経て、翌19年にAxeraを設立した。

世界のAI市場が急拡大するのに伴い、AIチップの需要も高まっている。中商産業研究院の予測によると、中国のAIチップ市場は2021年から年平均成長率21.14%で拡大し、25年には1979億元(約4兆円)に達する見込みだ。

1元=約20円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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