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11月12日、テンセント・ミュージック・エンターテイメント(TME)は、9月30日までの第3四半期の決算報告書を発表した。
報告書によると、同社の2019年第3四半期の総収益は前年同期比31.0%増の65億1000万元(約1017億円)だった。純利益は第2四半期の9億2700万元(約145億円)を上回り、10億3000万元(約161億円)となった。
第3四半期のストリーミングサービスへの課金人数は引き続き増加し、3540万人に達した。前期比440万人増となり、増加率も第2四半期の記録を破った。
新しいアルバムを多くリリースしたため、デジタル音楽の売上高は前年同期比で倍増したと同社CFOの胡敏氏は語る。特に台湾の人気歌手ジェイ・チョウ(周傑倫)が今年9月23日に発売した新曲「説好不哭(泣かないと約束したから)」は、売上げ増に大きく貢献した。同曲がテンセントの音楽配信サービス「QQ音楽(QQ Music)」で正式にオンラインリリースされると、ファンからの膨大なアクセスが一度に集中し、QQ音楽のサーバーがダウンしてしまった。 また1時間足らずで人気ランキングのトップになり、2日間で2000万元(約3億円)を売り上げ、同プラットフォームの音楽配信史上最高の記録となったほか、多くの人がこの曲を聞くために、QQ Musicのアプリを新たにダウンロードしている。
もう一つの収入の柱であるソーシャルエンタメサービスでは、2019年第3四半期の売上高は46億6000万元(約728億円)で、前年同期の35億1000万元(約548億円)より32.9%増加した。これは主にオンラインカラオケやライブ配信サービスの成長によるものだ。これらに課金したユーザ数は23.2%も増加し、有料ユーザー1人あたりの平均収益(ARPPU)も7.4%増加した。
テンセントミュージックは、ソーシャル機能を持つエンタメサービスに注力し続けてきたが、オンラインサービスの収益と比べると、まだ大きな差がある。
売上原価については、2019年の第3四半期は43億元(約697億円)で、前年同期の30億1000万元(約470億円)より 42.9%増加した。 テンセントミュージックよると、増加の理由はコンテンツ料と収益分配金の増加のためだという。コンテンツ料の増加は、主にレコード会社や他のコンテンツ会社の許諾使用料の市場価格の上昇、及びオリジナルコンテンツの増加によるものだ。
コンテンツ全体のエコシステムから見ると、同社は音源の確保に注力しているだけでなく、オーディオコンテンツ、PGC(プロにより制作されたコンテンツ)やUGC(ユーザーにより制作されたコンテンツ)のショート動画コンテンツの拡充にまで積極的に展開している。ストリーミングサービス業界の競争が白熱化している中、どのプラットフォームも新たな可能性を見いださなければならなくなっている。(翻訳:Ai)
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