米中関税緩和、中国発コンテナ予約300%急増 90日間“輸出ラッシュ”に拍車

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

EXCITEのRSSに登録大企業特集

米中関税緩和、中国発コンテナ予約300%急増 90日間“輸出ラッシュ”に拍車

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

米中両政府は5月12日、互いに課した追加関税を115%引き下げるとの共同声明を発表した。米国は145%を30%に、中国は125%を10%に下げる。両政府はまた、引き下げた関税の一部を90日間停止した上で、経済や貿易関係について協議を続けると明らかにした。

専門家は、今年はこの90日間が中国の対外貿易のピーク期になると予測している。海上輸送の予約状況を分析する米調査会社VISIONが5月14日に発表したデータによると、関税引き下げ発表後の中国発・米国行きのコンテナ予約数は300%近く増加している。VISIONのベン・トレーシー戦略的ビジネス開発担当副社長は、5月5日までの7日間の平均予約数は40フィートコンテナ換算で5709個だったが、5月14日までの7日間の平均予約数は277%増の2万1530個に跳ね上がったと説明した。

トランプ関税で中国ポータブル電源企業に異変、「ヨシノパワー」の正体とあのノーベル賞受賞者との関係は?

コンテナ需要の急増に伴い、運賃も急騰している。すでに海運企業8社が、アジア発米国行き航路の運賃一括値上げ(GRI)を発表しており、値上げ幅は40フィートコンテナ換算で最大3000ドル(約44万円)に上る。

米国のバイヤーによる在庫確保の動きも広がっている。関税引き下げの発表直後、アリババグループのB2Bマーケットプレイス「Alibaba.com(アリババドットコム)」には、米国向けの大量注文が寄せられた。米国のバイヤーがすでにクリスマス用の在庫確保を始めているとの報道もある。また、アリババドットコム経由で海外倉庫への備蓄を進める貿易業者も現れた。

*1ドル=約145円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録