中国・成都で日本の介護技術アピール 140兆円規模のシルバー経済に商機

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中国四川省成都市の大型複合施設、中国西部国際博覧城で26日、携帯型車椅子や歩行補助つえ、福祉車両など、高齢者介護に関連する日本の一連の最新技術が披露され、多くの成都市民や観光客の注目を集めた。

同博覧城では5月25~29日の日程で第6回四川国際養老サービス業・養老産業博覧会(通称「四川老博会」)が開催されており、日本からは、四川省養老(高齢者介護)サービスセンターの戦略的パートナー、社会福祉法人こうほうえんの取りまとめで、13の介護関連企業・団体が参加している。

車椅子やストレッチャーを手がける松永福利器具製造(上海)の営業部スタッフ、沈暁鷹さんは「四川老博会には初参加となる。今回出展しているのは、携帯型車椅子や歩行器、介護用バスチェアなど、日本で開発された最新の介護製品8種で、業界でも先進的な製品をそろえた。中国西部地域でより多くのパートナーを見つけ、同地の人々に松永というブランドをもっと知ってもらいたい」と語った。

介護・福祉サービスを展開するこうほうえんの廣江研会長は博覧会場でビデオを通じてあいさつし、こうほうえんは1986年に設立され、傘下に老人ホームや医療機関、障害者支援施設、保育園など119カ所の事業所を持つと紹介。「われわれは今回の博覧会で日本企業の参加を取りまとめたほか、特別オンライン公開講座を企画、準備し、四川省の高齢者介護の現場で働くスタッフを対象に『高齢者介護ハイレベル研修公開講座』を実施した」と述べた。

中国で「シルバー経済」が急成長、新たな需要が原動力に

中国の高齢者消費市場は巨大であり、シルバー経済は発展の余地が非常に大きい。2024年12月に発表された「シルバー経済青書:中国シルバー経済発展報告(2024)」によると、現在中国ではシルバー経済の規模が7兆元(約140兆円)前後、国内総生産(GDP)の約6%を占めるまでになっており、35年にはGDPに占める割合は約10%、30兆元(約600兆円)に達すると見込まれている。

福祉機器の製造・販売を手がける三貴康復器材銷售(上海)の趙志鋼華南・西南地域担当営業課長は、「この電動車椅子は自動で起動・走行し、障害物の自動回避機能も備えており、高齢者に優しい製品となっている」と述べた。日本の有名介護用品ブランド「ミキ」も今回、6種類の新製品を携え、パートナー探しに意欲を見せている。【新華社成都】

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