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世界的な人気を誇るゲーム「リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends、以下LoL)」は、ルイ・ヴィトンとのコラボレーションの一環として、新しいプレステージスキン(ゲームの登場人物のコスチュームやアクセサリーなど)を発表した。プレステージスキンは、ゲームの中のキャラクターで構成されるバーチャルバンド「True Damage」のメンバーであるキヤナとセナのために、ルイ・ヴィトンのウィメンズアーティスティックディレクターがデザインを手掛けた。
この発表を受けて、さっそくネット上で様々な声が上がっている。「自分とは釣り合わない」と消極的な意見がある一方で、「これで自分もルイ・ヴィトンを手に入れられる」と前向きなコメントも見られた。また、ブランドの力で新しいプレイヤーも集まりそうだ。
LoLとルイ・ヴィトンのコラボは今回が初めてではない。LoLの運営会社である米「ライアットゲームズ(Riot Games)」は既にルイ・ヴィトンとパートナーシップを締結しており、LoLの2019年世界大会のために優勝トロフィー専用のトロフィー・ケースを制作する予定と発表している。ルイ・ヴィトンがバーチャル世界に足を踏み入れたのはさらに前で、2013年に初音ミクの舞台衣装をデザインした実績がある。
今回のコラボは、LoLとルイ・ヴィトンの協力関係をより緊密にするものだ。インターネット上で、早くもプレステージスキンとデザインが似たルイ・ヴィトンの商品を探す動きが広がっている。とはいえ、コスプレイヤーにとっては、ルイ・ヴィトンの商品でコスプレをした場合、非常に高い出費になりそうだ。
女性キャラクターの新しいスキンの発表は、男性プレイヤーの定着率を高めると同時に、女性プレイヤーを獲得する上でも重要な役割を果たすこととなる。LoLも新しいプレステージスキンを身につけたキャラクターの動画を微博(Weibo、中国版ツイッター)の公式アカウントで公開するなど、大々的に宣伝をしている。
プレステージスキンを入手するためには、プレステージポイントを集め、元の通常スキンをアップデートする必要がある。LoLの公式発表によると、今回のプレステージスキンは、「True Damage」の5人のキャラクター用スキンと同日にリリースされる予定で、そのうちキヤナのプレステージスキンは、11月25日夜までにゲーム内のイベントに参加することでのみ入手可能である。
ルイ・ヴィトンは今回のコラボをきっかけに、プレステージスキンからインスピレーションを得たコラボ商品を開発する可能性がある。今までラグジュアリーブランドがよく使う販促手段としては、著名人とのコラボ商品の開発が一般的だったが、今回のマーケティング戦略ではバーチャル世界のキャラクターをインフルエンサーとして起用し、LOLというゲームの販促力をオンラインからオフラインにまで展開したかたちだ。
ルイ・ヴィトンは今まで若年層への訴求力を強めるために、様々な方策を講じてきた。2017年にNY発の人気ストリートブランド「シュプリーム(Supreme)」とのコラボを始め、2018年にポップアップストアをオープン。2019年秋冬コレクションにもストリートカルチャーの要素を取り入れるなど、一貫して若者との距離感を縮めたい考えだ。
一方で、LoLも今年モバイル版LoLをリリースすると発表した。今後モバイル版では、キャラクタースキンで巨大な利益を得た「王者栄耀」と同じように、より多くのブランドとコラボし、キャラクタースキンで収益向上を狙うかもしれない。
(写真はLOLの公式微博より)
(翻訳:田文)
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