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中国香水大手の穎通控股(エターナル)とコンサルタント大手のデロイト・コンサルティングはこのほど、「2025中国香水・フレグランス業界白書」を発表し、世界の香水市場は向こう4年で4%~6%の穏やかな伸びを維持するとの見通しを示した。地政学や消費行動の分化などが影響し、市場の様相には構造的な変革が起きつつあると指摘。欧州や北米など香水使用の中心市場が徐々に失速し、「浸透率が高く、成長率が低い」という既存市場の特徴が日増しに鮮明になる一方、新興市場はさまざまな成長の原動力により、急速に発展しているとの見解を示した。
白書によると、中国香水市場は高成長期を迎える見通し。ハイエンド化とニッチ化、使用場面の多元化が重なり、それらが香水市場の「戦略の核心」になるとみられる。東南アジアは人口ボーナスによって香水の大衆需要が増加し、中東地域は香調(ノート)に対する独特の好みと成熟した香水の使用習慣によって台頭する潜在市場になる。この両者が共同で各ブランドが競争を繰り広げる成長市場を形成しつつある。
穎通控股の中国化粧品市場深耕の手段と実践、デロイトの世界の香水消費に対する持続的な追跡調査を踏まえ、白書では中国香水市場の規模が28年に339億元(約7100億円)を超え、年平均成長率は8%になると予測した。この数字の背後には各香水ブランドの事業強化と消費理念の進化で形成される自律的な成長ループがあると説明した。【新華社北京】
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