アンカー、7〜9月期は増収増益も“大規模リコール”で信頼揺らぐ

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アンカー、7〜9月期は増収増益も“大規模リコール”で信頼揺らぐ

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中国モバイルバッテリー大手の安克創新科技(Anker Innovations、アンカー)が10月30日に発表した2025年7~9月期決算は、売上高が前年同期比19.88%増の81億5200万元(約1800億円)、純利益が27.76%増の7億6600万元(約170億円)だった。

1~9月の売上高は27.79%増の210億1900万元(約4600億円)で、うち海外売上高が28.01%増の203億2200万元(約4500億円)と全体の96.7%を占めた。純利益は31.34%増の19億3300万元(約430億円)となった。

爆発リスクで100万台リコール⋯中国モバイルバッテリー規制で暴かれる“スペック盛り”の実態

一方で、アンカーはここ1年余りの間に中国や米国、日本などの主要市場で複数回の大規模リコール(回収・無償修理)を実施したことで、巨額の経済的損失と信頼失墜の危機に陥っている。

同社の日本法人アンカー・ジャパンは10月21日、モバイルバッテリー約41万台とスピーカー約10万台を自主回収すると発表した。これらの製品は、リチウムイオン電池の製造工程に不備があり、特定の条件下で過熱・発火するリスクがある。対象製品で41件の発火事故が発生し、その原因を調査する過程で判明した。米国でも6月と9月の2回にわたり、それぞれ115万台と48万台のモバイルバッテリーを自主回収している。

*1元=約22円で計算しています。

(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)

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