中国の汎用AI、論理推論で新成果 幾何難問の出題・解答を両立

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中国の研究チームが独自開発した汎用型人工知能(AGI)システム「TongGeometry(中国名:通矩模型)」に関する成果が26日、国際学術誌「ネイチャー・マシンインテリジェンス」電子版に掲載された。高度な幾何学問題を自ら出題し、自動で解答する能力を兼ね備えた世界初のAGIで、専門家は、中国の研究チームが自動推論の中核となる論理処理分野で基幹技術を自主開発し、性能と機能の多様性で世界のトップレベルに達したことを示したと評価した。

北京通用人工智能研究院や北京大学の心理・認知科学学院、智能学院、人工智能研究院、同大武漢人工智能研究院の研究者からなる合同研究チームが開発。論理推論を進めるための緻密な探索の枠組みを開発し、複雑な幾何学の対象を抽象モデルに落とし込むことで、AIシステムが人間の数学者のように推論の各ノード(段階)で順序立てて体系的に探索を進められるようにし、無駄な試行錯誤の繰り返しを回避した。

論文の筆頭著者、北京通用人工智能研究院の張馳研究員によると、TongGeometryは一般のグラフィックスカード1枚だけで、国際数学オリンピックで2000年以降に出題された幾何学分野の問題を最大38分で解くことができる。実験では推論効率と正解率がいずれも世界の先進的水準に達したことが示されたという。

論文の共同責任著者、北京大学心理・認知科学学院の朱毅鑫助教は、TongGeometryの意義は解答速度の向上だけでなく、人間の数学者の直感や美学をシミュレートすることで「小規模データ、大規模タスク」へのパラダイム転換を実現した点にあると指摘した。

中国では2024年、TongGeometryが生成した幾何学問題3問が全国中学生(日本の中高生)数学競技大会の北京地区予選に採用された。

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張氏は今回発表された成果について、将来の個別化されたスマート教育や科学分野の大規模モデル(LLM)開発を技術面で支え、関心を持つより多くの青少年に質の高い問題と解説を提供する助けになると指摘。チームは今後も汎用知能モデルの研究を深め、中国のAI技術が複雑な論理推論や科学的発見の分野でも世界をリードできるようにしていきたいと語った。【新華社北京】

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