中国・清華大、0.6秒で3Dプリントする新技術 従来記録を更新

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中国の科学者が0.6秒でミリメートル単位の複雑な物体を高解像度の3Dプリントで造形できる新たな技術を開発し、従来の3Dプリント速度の記録を更新した。この成果は2月中旬、英科学誌「ネイチャー」のオンライン版に掲載された。

中国工程院院士(アカデミー会員)の戴瓊海教授率いる清華大学(北京市)のイメージング・スマート技術実験室の研究チームは、これまで深めてきたコンピュテーショナルイメージング(計算撮像)分野の実践に基づき、高次元のホログラフィック・ライトフィールドを操作して3次元の実体を構築できることを突き止めた。チームは5年におよぶ研究の末、ついに「ホログラフィック・ライトフィールドのデジタル非干渉合成(DISH)」という3Dプリント技術を開発した。

0.6秒でプリント

実験では、この技術はミリメートルサイズの複雑な構造をわずか0.6秒でプリントでき、最も微細なもので12マイクロメートルの構造まで作成可能で、印刷速度は毎秒333立方ミリメートルに達することが示された。研究チームメンバーの呉嘉敏副教授は「これは現在知られている3Dプリントの最高速度になる」と述べた。革新的な光学システム設計により、DISH技術は従来のドット単位またはレイヤー単位のスキャン方式が抱える速度の限界を突破し、極めて短時間で複雑な3次元の光強度分布を正確に投影することを可能にし、物体の高速印刷を実現した。

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この技術のもう一つの利点は、容器に求められる条件が最小限である点だ。容器は光学的に平坦な面が一つあればよく、印刷中は容器が静止状態を保っていれば済み、高精度な相対運動を必要としない。このため、利用できる場面が大きく広がる。特に一般的な流体パイプ内に材料を直接配置して、流体環境下での大量かつ連続的な印刷も可能になる。

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戴氏は、DISHが関連分野の技術の高度化に新たな解決策を提供すると考えている。例えば、プロセス製造(流体を原材料とする製造業)の分野では、フォトニック・コンピューティング・デバイスやスマートフォンのカメラモジュールなどの微小部品の量産、鋭角や複雑な曲面を持つ部品の印刷が可能になる。将来的には、フレキシブルエレクトロニクスやマイクロロボット、高精細な組織モデルなど、より複雑な分野への応用が期待される。【新華社北京】

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