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世界大手の市場調査会社「MarketsandMarkets」によると、AI(人工知能)やあらゆるモノがネットにつながるIoTを融合させたAI+IoT市場は今後高い成長が見込まれ、その世界全体での市場規模は2017年の51億ドル(約5500億円)から2024年には162億ドル(約1兆7500億円)に達するという。従来型産業のスマート化を図る上での最適ルートと見なされてきたAI+IoTに関わる三大テクノロジーは、ネットワークと接続、コンピュータービジョン、AI音声の3者である。
IoTに接続するデバイス数は世界で急増しているものの、これらの製品の開発段階では上述の三大テクノロジーに関連した多くの課題にぶつかる。ネットワークにおいては、接続できない、スピードが遅い、電力消費が大きいなどの問題が見られ、コンピュータービジョンや音声でも、認識や理解の精度の低さという問題が存在する。
現在、AI+IoTソリューションを提供するサービス企業はプラットフォーム型、アプリケーション型、サポート型の3つのカテゴリに大別できるが、2007年に設立された「易誠科技(Ecordia)」は、AI+IoTを導入したメーカー向けに接続、技術支援、設備の最適化サービスを提供するサポート型企業だ。
同社は産業別のテストデータ、フィールドデータ、シミュレーションデータなどを活用して、クオリティーの高いデータベースを作り上げている。またソニーやクアルコムなど大手メーカーとの提携により、業界トップの技術を蓄積してきた。現在、1200超のシミュレーションラボや2000超の屋外産業シーンなどのテスト施設を完備しており、一般的な産業シーンの85%をカバーしている。
同社は1000万もの産業シーンデータをベースにして、ネットワーク通信、サウンドフィールド、ライトフィールドを統合して、製品の研究開発から生産、アフターサービスに至る製品ライフサイクル全体をカバーしたシミュレーションを提供する。デジタルツイン技術を活用して上述の三大テクノロジーにおける課題を解決し、現実世界のデジタル化を可能にしたのに加え、データ収集からデータ処理、製品の開発、テスト、検証といった全プロセスのオートメーション化、スマート化を実現した。
同社のソリューションはすでに自動運転、スマートホーム、スマート製造業という三大分野で活用されている。同社の廖志梁CEOによれば、ソニー、ハイアール、メルセデス・ベンツなどのトップ企業で蓄積したノウハウを活かし、今後はロングテール市場に参入する計画だ。またクラウドサービスとSaaS型ソリューションを作り上げ、中小企業がAI+IoT開発に参入しやすくなるようにサポートすることも視野に入れているという。ロングテール市場や中小企業を取り込むのは差別化を図るためだ。
易誠科技の直近3年間の年間売上高は平均して1億元(約15億円)を超えており、研究開発に投じている費用は売上高の20%ほどだという。
本社のある北京のほか、横浜、スウェーデンのマルメ、深圳、大連、南京、鄭州など各地に研究開発センターや支店を持つ。中心メンバーは画質、画像処理、画像認識、モバイル通信、スマートデバイスなどの分野で豊富な経験があり、中国計量科学研究院や清華大学、大連理工大学とも長期的な提携を行っている。
(翻訳・畠中裕子)
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