RISC-VでAI半導体に挑む中国「EVAS」、480億円調達 車載からデータセンターへ
中国のAIチップ開発企業「奕行智能(EVAS Intelligence)」はこのほど、シリーズBの追加ラウンドで華泰創新(Huatai Innovation)、鐘鼎資本(Eastern Bell Capital)、中芯聚源(China Fortune-Tech Capital)など20以上の機関および企業から約20億元(約480億円)を調達した。調達後の企業評価額は約150億元(約3600億円)とみられる。今年上半期にもシリーズBで約15億元(約360億円)を調達しており、中国の通信大手、中国移動通信(チャイナモバイル)系のファンドから戦略投資も受けている。
奕行智能は2022年に設立された。当初はスマートカー向けAIチップを手がけていたが、その後クラウドやデータセンター向けAIコンピューティングへと事業を拡大した。オープンな命令セットアーキテクチャーRISC-Vを採用した第1世代AIチップ「Epoch」はすでに量産が本格化しており、次世代のクラウド向けチップもテープアウトを完了している。RISC-Vはライセンス料不要で、企業が必要に応じて拡張やカスタマイズが可能なのが特徴だ。中国の経済メディア・財新(Caixin)によると、同社の売上高の年平均成長率は23年以降、平均で約200%となっている。同社は単一チップ製品から、基板、完成機、相互接続およびクラスターシステムへと製品ラインナップを拡大している。
提携企業と共同で構築した64ノードのスーパーノードクラスターは、100ナノ秒級の低遅延相互接続で64基のEpochチップを協調演算させ、通信事業者のデータセンターで稼働している。このスーパーノードクラスターは、主に大規模モデルの推論向けに提供されている。同社は、これを業界初の量産納入されたRISC-Vスーパーノードだとしており、チップとスーパーノード製品を1年に1世代のペースで更新していく計画だ。
*1元=約24円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)