全固体電池、2027~28年が実用化の節目に 中国は2030年目標、日韓勢も開発加速
中国政府は、全固体電池の産業化に向けた具体的な政策目標を打ち出した。中国工業情報化部(MIIT)や国家発展改革委員会など7つの部門は9月28日、「新型電池産業発展『第15次5カ年計画』」を公表、2030年までに全固体電池の一定規模での実用化を実現する方針を示した。同計画ではこのほか、長寿命リチウム電池のサイクル寿命を1万5000回とし、大手企業の製品不良率をPPB(10億分の1)レベルまで低減する目標も掲げた。対象分野はスマート端末、自動車、船舶、ロボット、エネルギー貯蔵など幅広い。
企業各社が公表しているロードマップを見ると、2027~28年が全固体電池の産業化に向けた重要な時期になりそうだ。ただし、当面は小ロット生産や実証用車両への搭載が中心となる。寧徳時代新能源科技(CATL)は26年9月、投資家向け交流プラットフォームで、全固体電池について27年に小ロット生産を実現できる見込みだと表明した。比亜迪(BYD) の子会社「比亜迪鋰電池」の孫華軍・最高技術責任者(CTO)も以前、27年前後から一定規模での実証搭載を開始する計画を示しており、本格的な大規模応用は30年以降になる可能性があるとしている。
日本企業も開発を加速している。トヨタ自動車は27~28年に全固体電池の純電気自動車(BEV)での実用化を計画している。日産自動車は28年度(28年4月~29年3月)に、自社開発の全固体電池を搭載した電気自動車(EV)を投入することを目指している。ホンダは栃木県に全固体電池のパイロットラインを建設済みで、30年までに電動モデルへの搭載を計画している。
韓国のサムスンSDIは27年後半に全固体電池の量産を開始する計画で、人型ロボットや移動ロボット、産業用ロボットなどへの用途拡大も進める方針だ。
また、中国の同計画では、電池材料、製造設備、検査・認証、リサイクル体制の整備も重点課題に位置付けている。
(36Kr Japan編集部)