中国、「自動車強国」へ次の5年 NEV比率70%、AI・自動運転・全固体電池を重点化

中国工業情報化部など9部門がこのほど、今後5年間における新エネルギー車(NEV)産業の方向性を示す「第15次5カ年計画(2026〜2030年)」を発表した。2030年までに、世界の自動車強国となることを目指し、国内市場でNEVの乗用車と商用車の新車販売台数に占める割合を、それぞれ70%、40%まで引き上げるほか、自動運転機能を搭載した自動車の普及を本格化させるとしている。

目指すべき技術的な指標も示された。2030年までに、乗用車の平均燃費を100km当たり3.3リットル、純電気乗用車の平均電力消費量を100km当たり11.5kWh前後まで引き下げる。また、高速道路や一部の都市部の道路で高度な自動運転を実現するとともに、販売台数で世界の上位10社に入る完成車メーカーや、世界上位100社に入る部品メーカーを複数育成する計画だ。

NEVの普及拡大以上に注目されるのが、政策の重点が「電動化」から「インテリジェント化」へと移りつつある点だ。

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技術面では、駆動用バッテリーの安全性や急速充電性能、低温環境での性能、寿命の向上に取り組むほか、全固体電池などの先端技術の開発を進める。同時に、ステアバイワイヤやアクティブサスペンション、車載OS、産業用ソフトウェア、車載半導体など、自動車産業における弱点の克服を図る。

加えて、AIの導入も積極的に進められる。5カ年計画では、AIモデルやAIエージェントを自動車業界に先行導入し、エネルギー管理や運動制御、多彩な対話機能、故障予測などに活用することが示された。さらに、自動車業界向けの高品質なデータセットを整備し、50ほどの用途でAIの実用化を推し進める。

自動運転については、技術検証の段階から本格的な普及へと進展させる。乗用車やバス、幹線輸送、都市部配送などの分野で実証を進め、スマートコネクテッドカーの認可取得や公道走行を加速させる。また、車両や道路、クラウド上のデータを相互にやり取りする「路車クラウド一体化」に向けて、5G・5.5G通信やセルラーベースの通信規格C-V2X、道路インフラのデジタル化を推進する。充電設備やバッテリー交換ネットワーク、車と電力網の連携(V2G)もさらに拡大する。

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一方、急速な拡大を遂げた自動車業界の健全化も政策の重点分野となりつつある。5カ年計画では、自動車の生産能力に対する監視を強化し、新規の独立系NEVメーカー設立の条件を厳格化するとともに、非効率な生産能力の淘汰を進める。独占禁止や不正競争防止、価格に関する取り締まりを強化するほか、地方政府による違法な補助金や不適切な企業誘致を是正し、業界内の過当競争を抑制する。

今後5年でグローバル化も重点的に進められる。自動車メーカーの海外部品倉庫や越境決済、為替リスクヘッジ体制の整備を政策面で支援する。さらに、引き続き外資系企業による中国への投資や事業展開を促進する。

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今回発表された5カ年計画では、中国の自動車産業が次の段階で「NEVの販売台数を伸ばす」ことだけを目指すのではないことが明らかになった。NEVの普及率が高水準に達するなか、「自動車強国」を目指す中国にとって、AIや自動運転、基幹技術、産業ガバナンス、グローバル化が新たな競争軸となりつつある。

(翻訳・HU XIN)

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