2020世界VCトレンド予測・東南アジア編

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2020世界VCトレンド予測・東南アジア編

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36Krと中国、海外のトップクラスのVCが、2020年の東南アジア市場について以下のように展望した。

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資金環境

1. より大規模に、より健全に

東南アジアは開放的、かつ多様性に富む市場で、韓国、米国、日本などの資本が参入してきている。

現地のVCの資金力も強まっている。彼らはすでに体系的な構造を形成しており、シードシリーズ、シリーズAの資金を賄うことができる。シリーズB以前もすべて外資に頼っていたこれまでの状況から一変した。

2. 中国資本の第二波

東南アジア市場の開拓で、第二波となる中国資本がやってきた。今後現地のVCと中国のVC が協力することがより増えてくるだろう。

3. 東南アジア市場は最初の価格調整を迎える

2019年に起きたWeworkの上場失敗は全世界のVCの判断に影響した。さらにグローバル経済の下振れリスクが高まり、企業の評価額にバブルがあるとされる東南アジア市場にも影響を及ぼすのは必至だ。資金調達のハードルはより高まるだろう。

また、東南アジアのユニコーン企業のいくつかがIPOをするとの情報が出ている。評価額が高いとされるこれらの企業が公開市場の売上高に対する基準を満たし、流通市場の試練に耐えうるかが、今後の発行市場の判断を左右する。

総じて言えば、東南アジアは最初の価格調整期を迎えるだろうと言える。

政策の変化

1. 金融サービス政策の変化により、ライセンスの申請過程が透明化され、金融サービスの成長を促進

インドネシア、シンガポール、ベトナム、フィリピンなどが金融サービス政策を変更した。インドネシアを例にすると、金融当局はライセンスの申請プロセスをより透明化しており、ハードルが上がったように見えるが、長期的に見ればより健全な市場の形成と成長につながるのは間違いない。

2. インドネシアのEC法の影響

2019年12月に発布されたインドネシアのEC法は多数の企業に影響を及ぼしている。同法によれば、ECプラットフォームに出店する事業者は政府の公式な許可が必要となり、中小企業の参加意欲を削ぐことになるだろう。また、インドネシアでは店舗が入手した情報を現地のデータセンターに保存するよう求めており、これは海外の事業者、特に複数国の市場で事業を展開する事業者に影響を及ぼすだろう。

成長分野の予測

1. ソーシャルコマース

この10年間で、東南アジアにも大手ECが誕生した。今後は他国同様顧客獲得コストとマーケティングコストの高騰に直面するだろう。

東南アジアには中国のSNSアプリ「WeChat」のようなオールラウンドなエコシステムが存在しない。トラフィックはFacebook、WhatsAppなど複数のアプリに分散している。また、ハイクオリティなUGC、成熟したKOLのシステムと収益化モデルも存在しない。これらの欠点は課題であり、チャンスでもある。

総じて言えば、EC大手の支配する局面が明確になりつつあるなか、ソーシャルコマースがそれに関連する物流などの成長によって活発になると考えられる。

2. サプライチェーン物流

欧米や日本などの先進国の企業は物流をアウトソーシングし、その結果巨大物流企業が誕生した。中国ではアウトソーシングと自社物流が併存している状態だ。それらと比べると、東南アジア市場はインターネットと技術の実用化の新時代に台頭したため、新技術と新ビジネスモデルを持つ企業にとって活躍の場は広い。

さまざまなタイプの企業、さまざまな地理的条件があるため、サービスの組み合わせは膨大な数になり、物流のスーパー企業が誕生する可能性もある。

3. 金融サービス

東南アジアの金融システムの基盤は未成熟であり、各国政府が改善に取り組んでいる最中だ。トップダウンの変革によってライセンスの申請過程をより透明化し、企業との意思疎通をより円滑にすることは、長期的に見て金融サービスのコンプライアンスと金融商品の開発にとって不可欠である。

中国の金融サービス企業にとって、東南アジアの規制は比較的オープンで好材料が多い。十分な技術とビジネスモデルを持った企業ならば、現地企業との提携により市場全体の成長を推し進めることも可能だ。

東南アジアトレンドキワード

(翻訳:小六)

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