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スマートフォン製造世界最大手サムスンが11日(現地時間)、米サンフランシスコで新製品発表会を行った。目玉は同社2機種目の折り畳み式スマートフォン「Galaxy Z Flip」で、前機種とは異なり、往時のフィーチャーフォンのように上下に開閉する「タテ折り」式だ。タテ折り式は設計上ディスプレイが若干小さくなるが、持ち運びには便利で、見映えもする。
ディスプレイ表面は強度や耐久性を高めるため、折れ曲がる極薄ガラスでコーティングされている。また本体背面(折り畳み時に外向きになる面)には1.1インチのサブディスプレイが配され、着信などの通知が一目でわかるようになっている。
その他、主なスペックは以下の通りだ。
ディスプレイは6.7インチ、プロセッサはクアルコム製「Snapdragon 855+」、メモリは8GB、ストレージは256GB、インカメラは1000万画素、アウトカメラは1200万画素の広角および超広角のデュアルレンズ。
販売価格は1380ドル(約15万2000円)で、14日から発売を開始する(注:日本では価格未定、発売は2月末予定)。
折り畳みスマホは注目度では群を抜いているが、実際の出荷台数はそれほど大規模になるとは考えられない。サムスンにとっては今回の発表会に登場したフラッグシップ機種「Galaxy S20」シリーズこそが、今年上半期のセールスをけん引する製品だろう。
S20シリーズの最大の焦点はカメラ機能のアップグレードだ。サムスンはついに1億画素のカメラ搭載に踏み切った。これまで1億画素のカメラを実装した前例は中国大手シャオミ(小米科技)だが、同社が採用したカメラはもともとサムスンが開発したものだ。
一方のサムスンは過去数年、旗艦モデルのカメラの画素数に関しては特に抜きんでた存在ではなかった。それでも世界トップクラスのカメラ性能を有していたのは、ソフトウェアの進化によるものだ。だが今年のサムスンは一転、ハードウェアとしてのカメラで再び攻めの姿勢に転じ、画素数を大幅に上げた。ハード・ソフト両面で強みを得たS20シリーズは、今年上半期の製品としては世界最強のカメラ性能を持ったスマートフォンとなるだろう。
S20シリーズは全製品がデュアルモード5G対応で、ケーブル急速充電・ワイヤレス急速充電にも対応。中でも最高のスペックを有する「Galaxy S20 Ultra」は45Wケーブル急速充電、15Wワイヤレス急速充電に対応し、バッテリー容量は5000mAhだ。
折り畳みスマホは昨年下半期、市場からは好評だった一方で、サムスン製にしろファーウェイ製にしろ、改善点が多々あったことは否めない。ディスプレイに折り目がついてしまう、価格が高すぎるなどのデメリットがあったものの、それでも新たな体験を求めるユーザーの熱意は削がれなかったようだ。鉄は熱いうちに打てというが、サムスンは今回、この熱が冷めないうちに新たな形状の折り畳みスマホを世に出し、ユーザーの選択肢を増やした。また、1億画素カメラを搭載したS20シリーズによって、メーカー間の「画素数競争」にも足を踏み入れたかたちだ。
※アイキャッチ画像および文中画像はサムスン公式サイトより
(翻訳・愛玉)
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