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世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るう中でも、中国新興EVメーカー「蔚来汽車(NIO)」の成長は止まらない。
3月16日、NIOはIoT家電大手のシャオミ(小米科技)との提携を発表した。NIOのアプリとシャオミのスマートウォッチでマイカーをコントロールできるという。
NIOのアプリをシャオミスマートウォッチにダウンロードして使えば、車両情報、バッテリー残量、運転や各部品の状態をすぐ表示でき、ドア、窓、エアコンもリモート操作できるのだ。さらにこのリモート機能を使えば、広い駐車場でも断続的な警報音や光の点滅ですぐに自分の車を見つけられる。
NIOは年内にスポーツタイプ多目的車「ES8」と「EC6」の2モデルの納車を開始し、今後はNFC(Near Field Communication / 近距離無線通信)などよりインテリジェントな機能を車両に搭載する可能性もある。
同社CEOの李斌氏は、同社のビジネスモデルはユーザーエクスペリエンスに基づいていると語っていた。従来の自動車会社と比較すると、蔚来が得意とするのは販売よりもマーケティングで、蔚来は自動車そのものというより、人ありきで開発する点が他メーカーと大きく異なっている。
去る2月、NIOは転換社債(CB)で2億ドル(約210億円)を調達し、それに続くEC6モデル量産開始セレモニーの席上、中国本部を安徽省合肥市に設置、ここを拠点に運営体系を構築していくと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大はNIOの売り上げも直撃した。同社データによると、2月の合計納入台数は前年同期比12.8%減の707台だった。しかし、中国の全国乗用車市場情報連合会(乗連会)の調べでは、同社の成績は他の大手メーカーよりは良い。2月、NIOの市場シェアは昨年同期の4倍にあたる0.28%に上昇した。
世界的な株式市場混乱の影響を受け、NIOの株価もここ1カ月は下落傾向にある。3月第2週の株価下げ幅は7.2%以上、NIOには国境を越えて自力救済を行う余力はないのだ。
4月にはES8の納車が始まる。NIOにとっては、いかに消費を促すかが当面の課題かもしれない。
(翻訳・永野倫子)
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