中国BYD、一般向けEVは欧州で初発売 テスラの牙城ノルウェーに進出

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5月8日未明、比亜迪自動車販売株式会社(BYD Auto)総経理の趙長江氏が中国版ツイッター「微博(Weibo)」上で、ヨーロッパの大手ディーラーRSAがノルウェーでBYD電気乗用車の初の専属ディーラーとなり、BYDの代理として同社の電気自動車(EV)のモデル「唐(Tang)」や電動トラックを販売することを明らかにした。

BYD Auto総経理 趙長江氏のWeiboより

BYDがヨーロッパで一般消費者向けの乗用車を販売するのはこれが初めてだ。これまでは主に電動バスなどの商用車や企業向け乗用車を販売していた。例えば、2013年にイギ​​リスの民間リース会社が50台のBYDの「e6」純電気自動車(BEV)モデルを輸入し、このモデルはベルギー首都ブリュッセルのタクシーとしても採用されている。

「ノルウェーはヨーロッパで最先端を行く市場だ。この地域には包括的な充電ネットワークがあり、EVの普及が進んでいる」。BYDヨーロッパ部門最高経営責任者の何士伯氏はAUTOCARのインタビューに答えた際、長期的には乗用車販売網をノルウェーからヨーロッパ全体にまで拡大させることが目標だと語った。

ノルウェー道路庁の調べでは、ノルウェーでは 2014年3月に世界で初めて、純電気自動車が全乗用車の1%に達し、 2018年10月には市場シェア10%を超えたという。ノルウェーの人口は約500万人だが、2019年3月31日時点で、約22万6000台の純電気自動車が登録されている。ノルウェー公共道路管理局のTerje Moe Gustavsen局長は、ノルウェーの電気自動車は2030年までに150万台に達すると予測する。

ノルウェーは米テスラの「ヨーロッパの秘密の花園」と称される。2019年、テスラはノルウェーで最も人気があったブランドであり、この地域での売上高は48%増加した。BYDのノルウェー市場参入は、アウェーでのテスラとの真っ向勝負を意味する。現時点でノルウェーでのEV車「唐」の販売価格は未公開だが、中国での補助金適用後の価格は27万7900〜37万7900元(約410万~560万円)だ。BYDのリーズナブルな価格設定はテスラに脅威をもたらすだろう。

BYDは5月7日夕方に今年4月の販売量速報を公表した。それによると4月の販売台数は、前年同期比15.9%減の3万1809台で、今年1月から4月までの累計販売台数は前年同期比40.1%減の9万3082台だった。このうち、4月の新エネルギー車販売台数は前年同期比45.9%減の1万2995台で、減少幅は若干改善している。しかし中国国内では、新エネルギー車市場は依然として低迷しており、売上を拡大するためには、海外のポテンシャルの高い市場をつかむことが最良の選択肢となることは間違いない。

(翻訳・永野倫子)

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