中国発コスメ「完美日記」が評価額20億ドルへ その快進撃を支えるヒルハウス・キャピタルの投資哲学(二)

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中国発コスメ「完美日記」が評価額20億ドルへ その快進撃を支えるヒルハウス・キャピタルの投資哲学(二)

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今年2月、中国の著名投資ファンド「高瓴資本(ヒルハウス・キャピタル)」は300万~3000万ドル(約3億~30億円)規模のスタートアップ投資案件を専門とする「高瓴創投(GL Ventures)」の設立を発表した。もっともそれ以前にも同資本は、百近くのスタートアップ企業に投資してきており、Perfect Diaryもその中の1社だ。2018年5月にシリーズA+での出資を受けた完美日記は今では少なくとも評価額20億ドル(約2100億円)の企業に成長した。

36Krは、Perfect Diaryへの投資を決めた高瓴資本のエグゼクティブディレクター戴粤湘氏へのインタビューを通し、そのVC投資哲学を伺った。

完美日記の快進撃を支えるヒルハウス・キャピタルの投資哲学(一)

根底に脈打つ行動哲学

ベンチャー投資が下火となった2019年にもPerfect Diaryの快進撃は誰の目にも明らかだった。

高瓴創投の設立によりミドルステージからアーリーステージに方向転換したかに見える高瓴資本だが、「創業者と長期的な関係を築く」という投資哲学は一貫して変わっていない。創業者に対する長期的な信頼があるからこそ、ここぞという時には資金と戦略的なサポートを与えるのが高瓴のやり方だ。

信頼というのは単に潤沢な資金を提供するだけの話ではない。高瓴は企業が岐路に立たされている時にその身になって親身になって提案を与える。これこそが、創業者と投資者のあるべき姿だからだ。Perfect Diaryの場合、高瓴はより高い視点から、実際的な方法と手段を提示することにより、「一味違う」投資者たることを示した。

「創業者と共により大きな目標を追い求めるためには、当然ながら相手を信じてより大きなリスクを負う覚悟が必要です。」インタビューの中で戴ディレクターは何度も繰り返した。Perfect Diaryは果たして本当に中国のロレアルになれるのか。それは時が経たなければわからない。マルチブランドの確立、地域を超えた戦略、異なる文化への挑戦など、歩むべき道のりはまだ長い。

高瓴資本の百近い投資対象のうち3分の1がPerfect Diaryのような成功者となっており、すでに上場会社となったものもある。新たに設立された高瓴創投はそのターゲットを、バイオ医学と医療機器、SaaSと既存テクノロジーの改革、コンシューマー向けインターネットとその技術、新興コンシューマーブランドとそのサービスという4分野に絞った。

最後に面白いエピソードを紹介しよう。2013年にまだハーバードにいた頃の黄氏は、スキーとフェンシングに凝り、ヨットの免許をさえ取得した。こうした趣味を通し、彼はより広く交友を広げることができた。後にスキーが黄氏と高瓴の張氏を結び付けることになるとは、誰にも想像がつかなかっただろう。

スキーをこよなく愛する張氏がスキー場で取りまとめたビジネスは、北京や香港のオフィスで決定したものより多いかもしれない。新興EVメーカー「蔚来汽車(NIO)」への投資や、バイオ企業「百済神州(BeiGene)」の呉暁浜CEO招聘などの話はいずれもゲレンデでついた話だ。高瓴はまた、米国のスノーボード製造企業「Burton」との合弁会社設立も発表している。

高瓴が投資するベンチャー企業の数はこれからも増えてゆくだろう。張氏の「スキークラブ」もますます繁盛するに違いない。

(翻訳・近藤)

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