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7月2日、ファーウェイ傘下のスマホブランド「栄耀(HONOR)」は、新機種「HONOR 30 lite」と大画面スマホの「HONOR X10 Max」を発表した。最安値モデルの価格はそれぞれ1699元(約2万5000円)と1899元(約2万8000円)であり、2000元(約3万円)を切るという低価格を実現した。
HONOR 30 liteのディスプレイは画面占有率が高く、リフレッシュレートは90Hzだ。カメラはAI高速フォーカス機能付きの4800万画素、5GのSA/NSA通信方式に対応している。HONOR X10 Maxは7.09インチのRGBWディスプレイ、デュアル対称スピーカー、5000mAhの大容量電池、多機能NFCを搭載し、同じく5GのSA/NSA通信方式に対応する。
HONOR X10 Maxの最大のセールスポイントは画面の大きさだ。通常7インチ以上のディスプレイは大画面に分類され、HONORブランドではこれまでNote8、Note10、8X Maxなどが発売されている。しかし、大画面スマホの2019年の売れ行きは低調で、ファーウェイとシャオミ(小米、Xiaomi)の大画面スマホはともに値下げを繰り返していた。画面が大きいだけでスペックが低く、しかも持ちにくいというのが、不人気の理由である。
しかし、HONORは大画面スマホをあきらめたくないようだ。「2020年唯一の5G大画面スマホ」とされるHONOR X10 Maxでは、スペックを向上させたほか、ベゼルと体積を更に小さくすることができた。
7.12インチのディスプレイだった8X Maxと比べ、7.09インチのX10 Maxの長さは3.2ミリ、幅は1.3ミリ、下ベゼルは1.88ミリ短くなった。インカメラの厚さも6.9ミリから3.64ミリと薄くなっている。そして、4Gスマホより部品数が約38%増えるとされる5Gスマホでありながら、X10 Maxは本体の厚さを8.3ミリに抑えている。
7インチ以上のスマホ用のディスプレイは、6.6インチのものと比較すると歩留まりが10%以上低下し、70%〜80%に留まるのが現状だ。そのためX10 Maxはコストが上がり、発表前には価格が2299元(約3万4000円)からになるとの予想が出ていた。
しかし、実際の価格は予想より安く、6GB+64GBモデルは1899元(約2万8000円)、6GB+128GBモデルは2099元(約3万1000円)、8GB+128GBモデルは2499元(約3万7000円)となり、ブルー、ブラック、シルバーの3色を発売することになった。発売日は7月3日で、ファーウェイのECショップ、各大手ECプラットフォーム、HONORのオフライン店舗で購入できる。
HONOR 30 liteはよりリーズナブルで、6GB+64GBモデルは1699元(約2万5000円)、6GB +128GBモデルは1899元(約2万8000円)、8GB+128GBモデルは2199元(約3万3000円)となっている。
X10 Maxが予想より安かった理由の一つは、搭載したチップが台湾の半導体大手メディアテックの「天璣800」だったということである。X10 Maxはもともとより高スペックの「天璣1000Plus」を搭載する予定だったが、このチップの大半が「OPPO」のゲーミングスマホ「iQOO」に供給されることになり、HONORはやむを得ず天璣800を搭載することになった。したがって、大画面でありながら、X10 Maxはミッドレンジの機種に留まるのである。
HONORの趙明総裁は取材に対し、「5Gスマホの普及は今年第2四半期から加速し、第3、第4四半期にスマホ市場全体の50%〜60%を占め、年末には70%を占めることになる。HONORはより豊富なラインアップで、各顧客層のニーズに応えていきたい」との見方を示したうえで、次のように話した。
「今回発表した1500元(約2万3000円)から2000元(約3万円)の価格帯は、今後の5Gスマホの大規模な展開に向けたスタートだ。HONORシリーズではHONOR 30、HONOR 30Sの販売台数がもっとも多いが、5Gスマホにはまだこのように爆発的に売れた機種がない。HONOR 30 liteがそうなることを期待し、それにより5G市場を一気に拡大させ、利用者が4Gから5Gにシフトすることを後押しして行きたい」
(翻訳:小六)
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