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8月12日、調査会社「IC Insights」が2020年上半期全世界の半導体メーカー売り上げトップ10を公表した。米国6社、韓国2社、中国大陸1社、台湾1社となった。1〜10位は以下の通り。
インテル、サムスン電子、台湾積体電路製造(TSMC)、SKハイニックス、マイクロン・テクノロジ(Micron Technology)、ブロードコム(Broadcom Inc)、クアルコム、エヌビディア、テキサス・インスツルメンツ、海思半導体(HiSilicon=ハイシリコン)。
トップ10のうち、1〜7位は昨年と変わらず、順位変動があったのは下位のみである。半導体市場は安定成長を続けており、新型コロナ禍で混乱している他の業種のように激変とはならなかった。
上位10社の売上高は業界平均と比べ大きく伸びている。IC Insightsのレポートによると、2020年上半期、上位10社の売上高は1470.93億ドル(約15兆6000億円)となり、前年同期の1259.8億ドル(約13兆4000億円)から211.13億ドル(約2兆2000億円)増え、前年同期比17%の成長となった。一方、半導体業界全体の成長率は5%にとどまっている。
なかでも上位三社の業績は好調で、インテル、サムスン、TSMCの売上高の合計は894.18億ドル(約9兆5000億円)となっており、トップ10の売上高合計の60.8%を占めている。
会社別に見ると、インテルの7nmプロセスの進展は遅れているが、それでも前年同期比22%増の389.51億ドル(約4兆1000億円)の売上高となった。2位のサムスンも順調だが、297.5億ドル(約3兆2000億円)の売上高と12%の成長率は、ともにインテルに更に水をあけられた格好だ。
TSMCは、上位10社のうち、唯一の受託製造専門の企業である。同社の事業も順調であり、最近の大型契約だけを見ても、インテルの6nmチップ18万枚、AMDの7/7+nmチップ20万枚がある。5nmプロセスはほぼすべての生産設備がアップル向けに稼働しており、クアルコムもTSMCに5nmチップの発注を準備しているとの情報も出ている。
TSMCの上半期売上高は207.17億ドル(約2兆2000億円)で、前年同期比40%の成長を記録した。潜在的な受注が多数あるため、下半期もこの勢いで成長を続けると思われる。
トップ10の唯一の新顔は、ファーウェイ傘下の海思半導体である。中国大陸の半導体メーカーが世界トップ10入りするのはこれが初めてである。海思の上半期売上高は前年同期比49%増の52.2億ドル(約5500億円)で、10社のなかで最高の成長率を記録した。
(翻訳:小六)
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