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Update:
名創優品は米国時間10月15日、ニューヨーク証券取引所に上場した。初値は公開価格を22%上回る24.4ドルをつけた。現時点で、同社の時価総額は60億ドル(約6300億円)を超えている。
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9月24日、中国雑貨チェーン「名創優品(MINISO=メイソウ)」が米国証券取引委員会に目論見書を提出した。同社は上場によって1億ドル(約100億円)を調達したいとしている。
新型コロナ禍の影響もあって、2020年6月30日時点での名創優品の売上高は前年同期比4.4%減の89.99億元(約1300億円)だったが、粗利率は4ポイント上昇した。粗利は前年同期比8.7%増の27.33億元(約410億円)となった。最終損益は2.61億元(約40億円)の赤字であり、前年同期比で11.6%減少した。
持株比率では、同社創設者兼董事長の葉国富氏が80.8%の株式を保有し、テンセントと「高瓴資本(Hillhouse Capital)」がそれぞれ5.4%を保有している。
創業から7年を経た名創優品は、今や世界80以上の国と地域で4200店以上を持つまでに成長した。うち直営店は129店である。
極端に偏った収益構造
名創優品の売り上げは商品販売、フランチャイズ料、その他の3つからなる。目論見書によれば、2019年6月30日までの2018年度と、2020年6月30日までの2019年度において、商品販売の売上高はそれぞれ84.65億元(約1300億円)と80.55億元(約1200億円)であり、売上高に占める比率が90.1%と89.7%であった。商品販売の比率は僅かに下がったが、やはり収益構造が偏っていると言わざるを得ない。
フランチャイズ料は上記2年度でそれぞれ6.12億元(約92億円)と5.87億元(約88億円)となり、売上高に占める比率が3.4%から3.7%に増えた。
2018年と2019年の年末時点で、中国国内での名創優品のフランチャイズ店はそれぞれ2252店と2535店となっており、直営店はそれぞれ2店と8店だった。2020年6月30日時点では、フランチャイズが2526店、直営が7店となった。新型コロナ禍で閉店が発生していることがわかる。
海外市場では、直営店の比率が少し高くなる。2018年は1205の海外店舗のうち、直営が5.6%の68店であり、2020年上半期には、海外店舗は1680に増え、直営の比率が7.2%に上がった。
名創優品は低客単価の薄利多売戦略を長年続けており、そのため粗利率は高くない。目論見書によれば、2018年度の粗利率は26.7%、2019年度は30.4%であった。
海外展開
名創優品は米国、カナダ、ロシア、豪州、ドイツなど80以上の国と地域に出店している。2018年度は、中国以外のアジア太平洋市場での売上高が17.38億元(約260億円)、米国で10.49億元(約160億円)、欧洲で1.24億元(約19億円)となった。売上高に占める比率はそれぞれ18.5%、11.2%、1.3%である。2019年度では、米国市場の伸びが著しく、売上高に占める比率が13.6%に増えている。一方、アジア太平洋市場は15.9%に下がり、米国市場が第2位に躍り出る勢いである。
2019年度末の名創優品の海外店舗数は1689店で、全体の40%を占める。海外でも低価格戦略は変わらない。名創優品の商品は、世界各地にある800以上のサプライヤーから仕入れたものであり、大半の海外市場で現地仕入れをしている。工場から店舗へ直接出荷することで、コストを抑制できているという。
今年は新型コロナ禍の影響で、一時名創優品の半分の店舗が休業に追いやられたが、同社の出店計画は相変わらず強気だ。公式サイトによると、同社は2022年内に100カ国で1万店を出店することを目指し、海外店舗数7000を掲げている。それにより、年間売上高1000億元(約1兆5000億円)を実現しようという考えだ。
非常に高い目標だが、葉国富氏は「新型コロナ後、全世界で購買力が下がり、消費者はよりリーズナブルで、コストパフォーマンスのよい商品を求めるようになる」と見ており、そこに名創優品のチャンスがあると自信をのぞかせている。(翻訳:小六)
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