ファーウェイ、新型VRグラス発表 VR/ARエコシステムの共有へ

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

大企業注目記事

ファーウェイ、新型VRグラス発表 VR/ARエコシステムの共有へ

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

中国江西省南昌市で10月19日に開かれた「2020世界VR産業大会クラウドサミット」で、ファーウェイ(華為科技)のスマートフォン・ユニット部門を統括する何剛氏が「VR/ARエコシステムの共有とデジタルニューワールドの共同構築」と題した基調講演を行い、ファーウェイのVR・AR分野における最新成果を紹介するとともに、新型VRグラス「Huawei VR Glass 6DoF Game Set」を発表した。

第5世代移動通信システム(5G)敷設の加速により、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)に関連する産業が爆発的な成長期に入っている。関連デバイスが続々と登場し、VR/AR関連のコンテンツエコシステムも相次ぐ改善により成熟しつつある。

米IT専門調査会社「IDC」は、今年のVR/AR関連の支出規模は世界全体で106億7000万ドル(約1兆1000億円)に達する見込みで、2019年から24年までの年平均成長率(CAGR)は76.9%となり、24年には1369億ドル(約14兆円)に達すると試算。新型コロナウイルス流行の影響があるにしても、長期的な展望は明るいとの分析結果を示している。

VR/AR市場では今後、ソフト・ハード両面の技術開発からコンテンツ制作、実用化、サービスの提供まで各分野が大きく成長するとみられる。ファーウェイも、多くの分野にまたがる事業を共同推進し、最終的に業界トップを目指す方針だ。

ファーウェイは昨年、道案内などを利用できるARクラウドサービス「Cyberverse(河図)」を発表した。またCyberverseの技術を活用して敦煌の莫高窟を仮想空間に再現することで、テクノロジーと文化の融合にも成功している。

ファーウェイは、より多くのユーザーにリーチできるよう、さまざまなVR製品もリリースしている。

昨年12月には度数調節可能な近視用レンズを内蔵したVRグラス「HUAWEI VR Glass」を発売し、近視のユーザーに応えた。そして、今回発表したHuawei VR Glass 6DoF Game Setではゲーマーたちの心をつかむため、既存のVRゲーム機器で課題となっていたインタラクティブ性能のほか安全性や携帯性などを改善した。

Huawei VR Glass 6DoF Game SetはVRグラスとハンドコントローラーのセットとなっている。外部空間との位置関係取得にはインサイドアウト方式を採用し、ミリメートル単位でのトラッキング精度を確保することで、ゲームをする際のインタラクティブ性能を強化した。また、カメラを通じて周辺の環境情報を認識しながら安全なエリアを画定することで、一定の安全性を保障している。さらに、携帯にも便利な一体設計を採用している。

Huawei VR Glass 6DoF Game Set

VRやARは文化事業やゲーム機器のほか不動産の内見にも活用されている。しかし、小売や旅行・観光、スマートシティ、コミュニティー管理などへの利用は始まったばかりだ。

何剛氏は「VRやARは物理的世界とデジタルワールドとを感覚的につなぎ、われわれに非常に大きな仮想空間を与えてくれる。今後は多くの分野で活用され、生産効率が劇的に向上するだろう」との見方を示している。

また、ファーウェイのVR/ARエコシステム戦略においては全面的に開放的な姿勢を守り、VR/ARエンジンの先進的な機能を通じて、VR/ARの活用におけるエコシステムをより豊かにしていく方針を明らかにした。

(翻訳・田村広子)

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録