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先頃、韓国損害保険最大手「サムスン火災海上保険(Samsung Fire&Marine Insurance)」(以下「サムスン火災」)は登録資本金を5億5200万元(約87億6000万円)増額し、8億7600万元(約139億円)とする予定だと発表した。新規株主として中国IT大手テンセント(騰訊)、「嘉印文化(Joy-Ink)」、「宇星科技(Universtar Science & Technology)」などの企業が参加する。
今回の増資により、中国銀行保険監督管理委員会の審査を通過後、外資独資企業(中国国内にて外国人投資家が100%出資する企業)だったサムスン海上は中外合弁企業となり、これまで全額出資株主だった韓サムスン海上の持株比率は37%に減少し、2億8000万元(約45億円)を出資したテンセントは32%の持株比率で第2筆頭株主になる。
サムスン火災の中国法人は2005年4月に設立され、外国の保険会社として初めて中国に参入した。近年、サムスン火災は、保険規模の足踏み、拡大の難しさという外資系損害保険会社に共通するジレンマに陥っていた。今回の資本導入により、サムスン火災はテンセントを始めとする中国企業と提携し、中国企業のインターネットチャネルにおける強みを活用して優位性の相互補完を実現し、保険市場のさらなる開拓を進めていくことができる。
テンセントにとって、損害保険会社への出資は、保険業界参入へのさらなる1歩だ。現在、同社は保険業界の複数の事業部門に出資しており、損害保険では「衆安在線財産保険(ZhongAn Online P&C Insurance)」(持株比率15%)とサムスン火災(同32%)、生命保険では「和泰人寿保険(Hetai Life Insurance)」、(同15%)と「英傑華人寿(Aviva Life Insurance)」(同20%)に出資している。このほか、テンセントは保険代理販売プラットフォーム「微保(WeSure)」と保険仲介を手掛ける「騰諾保険経紀(Tengnuo Insurance Brokers)」も実質的に支配している。
(翻訳・浅田雅美)
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