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中国のIT大手テンセント傘下で教育関連事業を手がける「騰訊教育(Tencent Education)」は2日、学習サポートを行うスマートライト「AILA」の新商品を発表した。価格は1499元(約2万5000円)。テンセントがエコシステムに対して貫く理念を反映させ、テンセントとパートナー企業「暗物智能科技(DMAI)」による共同リリースとなった。
騰訊教育の副総裁を務める李学朝氏は、「ITと教育を融合するにあたりスマートハードウェアは有効なツールであり、スマート教育への主要な入口になる。長期的にみれば重要な教育インフラでもあり、コンテンツ・ソフトウェア・ハードウェアを一体化させたエコシステムを形成させる役割を持つ。スマート教育向けの優れたハードウェア製品を作り上げるには、コンテンツを持つ出版社、ソフトウェアやハードウェアの開発企業、エデュテック企業など教育産業に関わるあらゆる役者が力を合わせなければならない」と述べる。
AILAのスマートライトは主に小学生の家庭学習向けに設計されており、テンセントの宿題アプリ「騰訊作業君」を内蔵する。対話機能のほか、文字情報読み上げ機能(教科書の任意の箇所を指差しすると音声で読み上げしてくれる)、宿題の自動添削機能、AIによる問題解説機能、間違いノート(誤回答した問題をまとめて記録するノート)の自動生成機能などが搭載され、子どもがスマートフォンに触れることなく宿題を終えて提出できるほか、保護者は子どもの学習の様子をより正確に把握できる利点がある。
暗物智能科技の製品ディレクターを務める高燕氏は「コグニティブAIと教育産業はもともと相性がよく、個々の学生の学習の傾向や教師の教育方法、知識の因果関係を理解することや、マルチモーダルな教授法などはすべてコグニティブAIによって実現されるものだ」と説明する。AILAシリーズ以外に、暗物智能科技では就学前教育、K12(幼稚園年長から高校まで)教育、教養教育など教育全般に係る製品を手がけている。
昨年のコロナ禍以来、テクノロジーと教育の融合は明らかに加速した。エデュテック業界全体でみると、最大の難所となっているのは技術面よりも教育そのものへの理解だ。テンセントの李学朝氏によると、同社はテクノロジーと教育の融合戦略を一貫して継続してきたことで教育分野に関しては比較的蓄積があり、それが強みになっているという。デジタル化を支援するアシスタントとして自社を位置づけ、テンセントが持つ接続力や技術力を教育産業で活用してもらいたいと話している。
(翻訳・愛玉)
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