貨物専用配車アプリが中国で急成長。大手の順豊速運も参入
更新
中国の物流大手順豊速運(SFエクスプレス)が、北京市で貨物車のオンライン配車サービスをスタートする。大型貨物配送や市内近距離配送を主力サービスに据える。
新サービス「順豊打車」は、コンテナトラックやワゴン車など複数の車種で近距離配送を行う。運送料は北京市内で5キロ以内までは110元(約1800円)、以後1キロごとに5元に設定した。ドライバーの提供も行い、1人1時間あたり100元で手配できる。受注プラットフォームは自社アプリを設けず、配送車オンライン予約アプリ「搬運幇」内に順豊打車専用チャンネルを設置する。搬運幇ユーザーを直接取り込むのが狙いだ。
同一市内の配送を扱う近距離輸送では、搬運幇、快狗打車(58速運より社名変更)、貨拉拉が三大大手だ。貨拉拉の公開資料によると、2017年の近距離物流市場は1兆1000億元(約18兆2300億円)規模に達した。年10%の成長率で、2022年には1兆7000億元規模に達すると見られ、東南アジアも含めれば2兆元規模となり、大きな潜在力を秘めていると言われる。
今回、そこへ参入するのが順豊速運だが、ほかにも京東集団(JD com.)も参入を計画しているという。9月初旬、子会社の江蘇京東信息技術有限公司が登記変更を行い、新たな事業内容としてオンライン配車事業を加えた。
オンライン配車サービスを提供するのは順豊、京東だけではない。快狗打車も8月の社名変更を機に同様のサービスをスタートしている。近距離輸送に絞って業績を伸ばしてきた同業界は今後、物流とオンライン予約を結びつけることでさらなる成長を目指すようだ。
順豊は2017年2月24日、深セン証券取引所に上場した。当初は73.5元まで達した株価だが、現在では43.2元と40%以上も下落している。アリババや京東などのEC大手が自社の物流網を構築し、大口の受注が減る一方の順豊に持続的な成長を期待する出資者も多くはないだろう。
順豊の創業者で取締役会会長の王衛氏はこれまでもたびたび新事業の必要性について触れ、「各業界にサービスを浸透させたい」としている。
(翻訳・愛玉)