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中国の新興コーヒーチェーン「瑞幸咖啡(luckin coffee)」が2021年上半期(1〜6月)の財務諸表(未監査)を発表した。売上高は前年同期106%増の31億8300万元(約570億円)、普通株主に帰属する営業損失はnon-GAAP指標で2億1100万元(約38億円)で、前年同期の15億5520万元(約280億円)から86.4%減少した。
今回は4カ月間で3回目の決算発表だ。luckin coffeeは不正会計が明るみになって以降、事業を軌道修正できていることを頻繁にアピールしている。同社の郭謹一会長兼CEOはリリースを通じて「今回の決算報告書はluckin coffeeが今後、決算発表の時期を通常に戻すにあたってのマイルストーンとなる」と述べた。
売上高や損失額など具体的な経営状況をみても、今年上半期の業績は前年同期から顕著に改善した。商品売上高は27億4100万元(約490億円)で、前年同期の14億4800万元(約260億円)から89.3%伸びた。うち、店内で作成した飲料の純売上高は24億2200万元(約430億円)で、前年同期の12億4800万元(約220億円)から94%増。その他の商品の純売上高は1億7700万元(約32億円)で、こちらも前年同期の1億2940万元(約23億円)から伸びた。
売上高の大幅な増加は冷静に見る必要がある。昨年上半期は中国ではコロナ禍の影響が最も深刻だった時期であり、luckin coffeeの一連の醜聞が明らかになった時期でもあるからだ。とはいえ、業績は基本的には十分な改善を遂げたといえる。直営店の売上高は昨年上半期は20.3%減だったが、今年上半期は82.7%増だった。その他、今年上半期はフランチャイズ店からの収入が4億4100万元(約79億円)となり、前年同期の9640万元(約17億円)から357.8%伸びた。收入の内訳は原料販売の2億6900万元(約48億円)が大きな割合を占めた。他は設備販売やプロフィットシェアなどだ。
財務諸表によると、今年上半期時点でluckin coffeeの店舗数は5259店で、直営店が4018店、フランチャイズ店が1241店だ。前年同期と比べると、直営店は5.8%減っており、かわりにフランチャイズ店が50.6%増えている。
業態の中心はピックアップストアと呼ばれる、商品の受け渡しに特化した小規模店だ。4018店の直営店のうち96%以上の3883店がこれに当たり、前年同期から微増している。しかし、不正会計のスキャンダル発覚以降、今年に入ってからはフランチャイズ店が盛り返している。
luckin coffeeの店舗営業もある程度の改善がみられた。今年上半期の店舗の営業利益は4億1700万元(約74億円)で営業利益率は16.3%。前年同期の営業損失5億3140万元(約95億円)、営業損失率39.2%からの黒字転換で、こうした好成績はほぼ直営店がもたらしたものだという。
事業全体での黒字化はまだのようだ。今年上半期の営業損失は前年同期比74.8%減の4億1200万元(約73億円)だったものの、不正会計のツケはまだ残っている。今年上半期、架空取引や組織再編などに関わる損失および費用は前年比15.6%減の1億5470万元(約28億円)に上った。
(翻訳・愛玉)
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