「世界を変貌させるニューエコノミーを育てる」36Kr 馮総裁が講演   – WISE 2018 レポート

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36Krが主催する「WISE 2018 新商業大会」で、36Krの馮大剛総裁は、今年のテーマ「新経済(ニューエコノミー)」に関して講演した。馮総裁は「新経済」の定義について、「テクノロジーの進化と資本の増大が牽引する経済モデル」を指すとし、以下のように語った。

新経済は、既存業界に根本的な変化をもたらした。2010年の世界TOP10企業は銀行やエネルギー、製造業がほとんどだったが、現在はアップル、グーグル、フェイスブック、テンセント、アリババなどIT関係の企業だ。アップルやアマゾンの時価総額は1兆ドルを突破し、史上最高額を更新している。

1986年に米誌「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」が提唱した「新経済(ニューエコノミー)」の概念は、「IT・デジタル化革命がアメリカにもたらした未曽有の持続的成長」を指して生まれた造語だ。当時のアメリカは120カ月以上にわたる経済成長によって、失業率やインフレ率の伸びで過去数十年の最小値を記録した。

20年前の中国でも、IT革命は夜明けを迎えていた。インターネットに続いて、モバイルインターネットが牽引した新しい経済の波は、既存の業界を圧倒するばかりだ。中国最大手の新聞「参考消息」は発行部数300万部。それに対し、近年登場したニュースアグリゲーター「今日頭条(Toutiao)」は日間アクティブユーザー数が約1億人だ。北京市内を走るタクシー6万台に対して、配車アプリ「滴滴出行(Didi Chuxing)」の登録ドライバーは5000万人を数える。

こうしたニューエコノミー企業がもたらす経済規模は30兆元(約490兆円)。実にGDPの30%を占める。今年7月に香港上場を果たした企業の60%がニューエコノミー企業だ。これらの企業があらゆる角度から我々の生活を大きく変えているのだ。

我々が日々目にする情報源は、もはや新聞でも雑誌でもなく、アプリであり、微博(ウェイボ)であり、微信(WeChat)のモーメンツだ。家族や友人と過ごす時間はどんどん少なくなり、代わりにSNSに没頭する時間はどんどん長くなる。家から一歩も出ずに買い物も食事もできる。家を出るならスマホ一つで車を呼べる。5年前、10年前には想像もしなかったライフスタイルだ。これらはアリババや、テンセントや、今日頭条や、美団点評(Meituan-Dianping)や、滴滴出行などの企業が実現してくれているのだ。

今後も同様に、世界に急成長をもたらすような、あるいは業界構造を徹底的に変えるような企業が現れればと思う。こうした存在があってこそ、産業界は10倍、あるいは100倍のスピードでイノベーションを続けていく。投資業界でだけではなく、社会全体で、価値を秘めた企業を見出したい。

2010年に設立した36Krは、こうした企業をいち早く世に紹介してきた。創業当時に入居していたオフィスビルでは、今日頭条の創業者・張一鳴氏との邂逅を果たした。滴滴出行にしても、美団点評にしても、初めて取り上げた媒体は36Krだ。同様の例は数知れない。

我々はこうしたニューエコノミー企業を発掘するだけではなく、その成長を支援してきた。これまでの取材活動で積み上げてきた多くの企業データを基に、新興企業が直面する多くの問題に対する支援や解決の方法を蓄積してきた。我々は資金調達、他社との提携、合併や買収、人事など、様々な問題に対応できる。

つまり、36Krはニュースメディアを主体とした総合サービスプラットフォームに変貌を遂げつつある。多くのニューエコノミー企業を新経済の牽引者に引き上げるのが我々のミッションであり、存在意義でもある。
(翻訳・愛玉)

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