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「易観集団(Analysys)」傘下で2012年に設立された「北京易観智庫網絡科技有限公司」は、易観集団で研究に使われていたデータを分析して「ECDC数据平台」、「易観万像」、「易観方舟」、「易観千帆」などのシリーズ製品を次々とリリースした。
易観はどのようにして業界分析と技術サービスを並行させているのか。易観の創業者、于揚氏に話を聞いた。
ーーなぜSaaS(Software as a Service)に転向したのですか。
「易観がデータコンサルティング業務を行う中でいくつかの問題を発見した。一つ目はプロジェクト期間が長いこと、二つ目は一旦データの粒度(数値データの集計単位)が決まってしまうと製品と同じように操作できないこと、三つ目は顧客が主体的に利用できないことだ。そこで我々は顧客の要望に応えてSaaSを提供することにした」
ーー現在メインターゲットとしている顧客像について教えて下さい。
「易観は既に金融、小売り、教育などの分野をカバーしている。具体的な顧客像は、デジタル化製品を持っている中堅企業だ」
「デジタル化製品を持っている企業には大量のデータ資源があり、より進んだ分析、運営、資産化のニーズがある。アプリやミニプログラム、ウェブサイトは全て潜在的なデータ資源である。オフラインでは店内の監視カメラやWi-Fiプローブ、POS端末などがデータ資源となる。次に業界内で見た場合、中堅企業のニーズの方がより大きい。既に易観の製品を利用している中堅企業からは好評を得ている」
ーーどのようにして製品の提供を行うのでしょうか。
「パブリッククラウドとプライベートクラウドを共に利用して製品を提供している。パブリッククラウドの料金は基本的にDAU(1日あたりのアクティブユーザー数)によって決まる。DAUが一万に満たなければ費用は5万1800元(約84万円)から、それ以上はDAUの規模に従って価格を設定している。プライベートクラウドの場合は、サーバーの数と、利用しているプラットフォームが高性能版か一般的な性能のものかによって価格が決まる」
ーーどのようにしてデータ分析とコンサルティング業務を並行して行っているのですか。
「伝統的な業界の顧客にはデータサービスだけではなく業務コンサルティングも必要である。顧客は業務とデータプラットフォームの間の調整を必要としているからだ。そこで我々のソリューションでは「アナリスト+データプラットフォーム+データ製品」を組み合わせている。しかもアナリストは様々な業界で長年の経験があるベテランである。易観自身も当社の「易観方舟」を利用して会社内部のデータ資産運用を管理している。顧客の立場でデータ管理についての課題やニーズを分析するためだ」
ーーライバル企業をどのように見ていますか。
「ライバル企業は少なくないが、ついに大企業も参入し始めた。大企業の参入は業界全体にとっても好ましいことだ。業界が徐々に成熟し、市場が既に一定の知名度を獲得したことを意味するからだ。しかし、易観は大企業と比べると顧客にとってより親しみやすい。業務上でのいかなる衝突もない。競合他社と比べて、易観はデータ分析で蓄積されたコンサルティング力があり、これがアドバンテージとなっている」
ーー易観の未来の展望と計画を教えて下さい。
「長期的な目標は『データ能力の大衆化』である。易観の現在の使命はビッグデータとアルゴリズムの大衆化だ。将来的にはこの能力をすべての人に開放し、需要のある人全てがオープンソースのデータ製品を利用できるようしたい」
(翻訳者:山口幸子)
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