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フレキシブルディスプレイの商品化が様々な形で進んでいる。韓国のビジネスニュースサイトThe Investorによると、LGエレクトロニクスが下半期にも韓国で巻物のように収納できる巻き取り式テレビを発売すると発表したという。
LGは今年1月のCES(電子機器業界向けの見本市)で巻き取り式テレビを発表した。ボタンを押すとテレビのディスプレイがクルクル巻かれて、10秒足らずでスタンドの中に収納されるというもので、デザイン性に優れるだけでなく、室内空間を広く使うことができる。
LG家電部門トップのクォン・ボンソク(Kwon Bong-suk)氏は、現在価格について小売業者と協議中であるとした上で、間もなく製品の詳細を発表し、当初は欧米をはじめグローバル市場で販売すると述べた。
報道によれば定価は4000万ウォン(約393万円)~1億ウォン(約982万円)となる見込みで、初期の販売台数は決して楽観的ではない。
現在フォルダブルディスプレイ製品は高額だ。フォルダブルスマホの価格を見ると、韓国サムスン電子の「Galaxy Fold」は1980ドル(約22万円)、中国ファーウェイ(華為技術)の「Mate X(8GB+512GBモデル)」は2299ユーロ(約29万円)である。こうしたディスプレイを大画面テレビに応用すればコストはさらに跳ね上がる。
そのため、この巻き取り式テレビの発売は、市場の反応を伺い、製品形態を模索することが主な目的だ。ディスプレイ業界にとって、フレキシブルOLEDの大画面への応用及び新たな活用法を開拓するという意義がある。現在この技術はスマートフォン等の小型端末にしか応用されていない。
OLEDを搭載したiPhone Xの発売後、フレキシブルOLEDは次々と各メーカーのフラッグシップモデルに搭載され始めた。現在注目されているフォルダブルディスプレイは更に優れたもので、端末設備の物理的限界を突破して画面を倍の大きさにすることができる。ビジネスやエンターテインメント分野でのカスタマイズニーズを満たせるほか、IoT時代にも対応することができる。
サムスン、ファーウェイのフォルダブルスマホや「努比亜(Nubia)」の腕時計型スマホ「Nubia α」はいずれも大きな話題を呼んだ。フォルダブルスマホブームが火つけ役となり、OLED関連株が軒並み高をしている。「京東方(BOE)」や「天馬(Tianma)」等のディスプレイメーカーの株価は急上昇し、フレキシブルディスプレイも今までにない注目を集めている。
中国国家開発銀行の子会社「国開証券」は、フレキシブルディスプレイのニーズは極めて高く、歩留まり率が上昇中であるため今後は価格が下がる可能性が高く、急速に普及できると見ている。米調査会社Strategy Analyticsは、フォルダブルスマホの台数が2021年に3040万台、2023年には5010万台に達すると予測する。
とはいえ、フォルダブルディスプレイは依然として試行錯誤の段階にある。中国「国海証券」によると、ファーウェイとサムスンのフォルダブルスマホの初回出荷台数はそれぞれ20万台と100万台で、昨年のスマホ総出荷台数2~3億台と比べると、全体に占める割合は非常に低い。Strategy Analytics は2019年のフォルダブルスマホの出荷台数をわずか70万台と見込んでいる。
(翻訳:桃紅柳緑)
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