不正アクセス防止を切り口に「頂象技術(DING XIANG)」はリスク管理とセキュリティサービスを提供

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2018年11月、中国東方航空の航空券販売システムにバグが発生し、ファーストクラスのチケットがわずか数十元(約1000円)で販売された。2019年1月にはソーシャルECプラットフォーム「拼多多(Pinduoduo)」がクーポン券の不正取得バグに遭い、千万元(約1億6000万円)レベルの損失を被ったと言われている。

クーポン券の不正取得、ダフ屋のチケット不正購入、データの改ざん、ファン数の不正な水増し、スキミング、なりすましアカウント、クレジットカードの不正使用、詐欺メール等サイバー攻撃が横行し、企業経営を脅かしている。

インターネットビジネスの不正アクセス防止対策をはじめ、リスク管理とセキュリティテクノロジーを手掛ける「頂象技術(DING XIANG)」は、システム+戦略+データの商品マトリクスを通じて、企業のリスク管理ミドルウェアの構築をサポートしている。現在の主なクライアントはインターネットビジネス業者と金融機関である。頂象技術が提供しているリスク管理ミドルウェアは企業の日常業務とリスク管理の融合を目指し、従来のセキュリティ部門のデータとシステムを各部門の業務システムと結びつけ、フロントエンドではマーケティングにリンクし、バックエンドではテクノロジーがバックアップするということだ。

システム+戦略+データの商品マトリクスについて、まず、システムには各端末と意思決定エンジンが含まれる。頂象技術が発表しているリアルタイムリスク管理エンジンDinsightはモニタリング、検証、データ、戦略などの機能を通じて、パノラマリアルタイム不正アクセス防止、ビッグデータ信用リスク管理とミリ秒クラスのリアルタイムのリスク検出をサポートしている。この他、モバイルセキュリティについても頂象技術はアプリを通じて、デバイスの指紋認証とスマートセンシング検証により端末の安全性を強化している。

次に、戦略とは主にAIによって構築されたモデルを指す。頂象技術が開発したリスク管理とマーケティングシナリオ向けのスマートモデルプラットフォームXintellはディープラーニングに基づいたネットワーク技術を通じて、ユーザーの操作行為とアカウントの関係マップに対して分析を行い、アクセス経路の可視化とリスクの把握を実現する。しかも標準化されたXintellのビッグデータモデル構築プロセスによって、クライアントはマウスカーソルをドラッグするだけで、リスク管理モデルを構築できる。モデル構築の技術的ハードルが下がり、ひいては企業コストの低減につながるのだ。

最後に、データは主にリスク管理コンサルティングサービスに使用される。頂象技術は1000通り以上の第三者リスクリストとリスクルールを提供できる数多くの業界第三者データソースを開発した。さらにクライアントに合わせたカスタマイズ開発、定量的リスクシステムとリスク対策を通じて、クライアントが第三者データ+リスク管理モデル+リスク対策の3次元マトリクス式のリスク管理体制を構築できるようにサポートしている。

現在、頂象技術はすでに中国銀行、民生銀行、同程芸龍(Tongcheng-Elong)、餓了麼(Ele.me)、国家電網(State Grid)、中国移動(チャイナモバイル)、中国国際航空(エアチャイナ)などの100社近い企業にリスク管理とセキュリティ製品やサービスを提供している。

頂象技術の収益モデルは商品販売、コンサルティングサービス、リスク管理モデル構築技術料等がある。料金タイプは年間ライセンス、ユーザー数に応じた料金、リスク管理効果に応じた料金、プロジェクトに応じた料金等の方式がある。2018年、頂象技術の売上高は1億元(約16億円)弱に上っている。

頂象技術のチームスタッフは70%が技術者だ。主にアリババ(阿里巴巴)、バイドゥ(百度)、テンセント(騰訊)、Google等企業の金融やAI、リスク管理とビッグデータ分野の出身者だ。創業者の陳樹華氏はかつてアリババの研究者で、セキュリティ関連会社「騰訊趨勢科技」の元セキュリティプロダクトアーキテクトだった。

2017年6月、頂象技術は紅杉資本(Sequoia)から5000万元(約8億円)の投資を獲得した。2018年2月、嘉実投資(Harvest Investment)、晨興資本(Morningside venture capital)、上海東方証券資本投資(Orient securities capital investment)から3億元(約48億円)の投資を再び受けている。
(翻訳・桃紅柳緑)

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