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中国では現在、投資を兼ねた豆粒大の小さな金製品「金豆」を買い貯めることが若者の間でブームになっている。このわずか1グラム程度の「金豆」にはハート型や小さな玉、豆などさまざまなデザインがあり、値段は当日の金の店頭価格に少額の加工代を上乗せした手頃なものとなっている。金の値段をチェックし、ライブコマースの配信時間をじっと待ち「金豆」を買うのが日常になっている若者も少なくない。
「2022年中国ゴールドジュエリー業界インサイトリポート」によると、2016年から21年の6年間で金を購入する若者(18〜24歳)が16%から59%に増加し、金の装飾品の消費ポテンシャルでこの層が全年齢層でトップになった。
山西省太原市にある宝飾店の店員によると、今年になってから若い女性を中心に「金豆」を購入する人が急増しており、購入者は「金豆」をコレクションしたり、赤や黒のひもでつないで身に着けているという。
金豆取引のオンラインプラットフォームもますます人気になっている。電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドットコム)の「投資用金商品ランキング」では各種「金豆」が上位を占め、1位と2位の商品には10万件を超える顧客レビューが付いている。
山西財経大学金融学院の王琳教授は若者の「金豆人気」について、現代の若者が育った背景と人を取り巻く現在の社会環境が影響しており、この世代の消費観がより現実的になっていると分析した上で、一部の若者は今の金の高騰ぶりを好感していると指摘した。
投資・資産運用に対する考え方や知識が若い世代に普及し、若者の金融リテラシーも向上している。若者が「金豆貯蓄」に走る風潮の背景には、この層が商品投資や財テクを重視している一面も表している。(新華社太原/馬暁媛)
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