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中国電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドットコム)がこのほど、同業大手のアリババグループによる独占禁止法違反に関連して起こした裁判の一審で勝訴した。
京東は2017年、アリババ傘下の複数の企業が自社のECサイトに出店する事業者に対し、京東など競合他社のECサイトに出店しないよう「二者択一」を求め、独占契約を迫ったとして提訴していた。
北京市高級人民法院(高等裁判所に相当)は23年12月29日、一審の判決でアリババが独禁法に触れる行為で京東に損害を与えたことを認め、アリババに対して京東に10億元(約200億円)の賠償金を支払うよう命じた。この賠償額は、中国の企業間訴訟では過去最高となる。
京東は「今回の判決は、京東が『二者択一』による独占行為に抵抗してきたことに対して公正な判断を示しただけでなく、法に基づく市場の公平な競争秩序の維持を象徴するもので、中国で進む独禁法の運用において特筆すべき結果を残した」との声明を発表した。
これに先立つ21年4月、アリババは中国国家市場監督管理総局から独禁法違反で行政処分を受け、独禁法違反では過去最高となる182億2800万元(約3600億円)の罰金を科された。
同局は、アリババが中国のEC市場における支配的地位を乱用し、同社のECサイトに出店する事業者が他社のECサイトに出店することを禁止または制限することで市場競争を制限しており、事業者の合法的権益を侵害するだけでなく、消費者の利益も損なっていると指摘した。
*2024年1月3日のレート(1元=約20円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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